第46話「〈ゆうなぎ〉」
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それは、北欧神話に登場する女戦士ヴァルリアの1人を指す。鎧と戦争の意味を持つドイツ語のこの言葉は、まさに艦隊旗艦/艦隊総旗艦に相応しい名称である。
本級は新鋭艦にして試作艦で、防御優先の設計だ。防御優先とはいえ、高い攻撃力と防御力を両立させている。
美麗のフォルムであるブリュンヒルトは全長1000mを超え、流線形の形状を持ち、艦首部分は剣のような鋭さを持つ。船首部分に金色の紋章があしらわれ、船体後部は白鳥の翼を思わせる推進機群と最新にして一対の試作機関―――ハイブリッド式重力ブリリアンス・ドライブを搭載、艦尾部上面には1基の重力ブリリアンス・ドライブが逆三角形を構成するように搭載されている。
艦橋は後部船体下面の最前部にある全面ガラス張りの風防状構造物内部にゴンドラ式に釣り下げられており、ワープや戦闘の際には艦橋のみ上昇し内部に収納される。
船体の表面は白銀の流体金属が多用され、最新にして新設計のハイブリッド式を搭載するなど、最新鋭の技術の粋を尽くした。宇宙に浮かぶ白鳥の如きフォルムは、見る者の心を奪う。
美しさだけでなく、前衛的な技術がこの艦に詰め込められており、アップグレードされたオリジナル機関と重力ドライブのハイブリッド―――ハイブリッド式重力ブリリアンス・ドライブを艦の中央に設けられている。この機関はブリリアンス・フィールドと重力フィールドを形成、流体金属の制御、重粒子砲の加速装置、ワープ制御能力の全てを統括しており、それら機能を一元化し集約することにより、艦のエネルギー配分の効率化と高出力化を一手に実現することが出来た。
ブリュンヒルトは高いワープ能力を保有し、ワープの際では赤いリングを形成する。ワープが行われる際は、艦の後方に赤いリングが発生する。この赤いリングを中心に空間を歪め、ワープしていく。
ブリュンヒルトの内装は美しく、座席は赤と金で装飾されている。また、配下の司令官―――スーパータクティカルドロイドとタクティカルドロイドらの同時通信も可能だ。
武装の内の重粒子砲と対空機銃は流体金属の内部に内蔵され、通常の重粒子砲の他、大型の重粒子砲も搭載し、遠方から敵の防御兵装を射抜くだけの砲撃戦能力がある。艦の上面と後方に対艦ミサイルユニットが多数装備し、全方位に対し柔軟な攻撃能力を有する。武装はブリュンヒルトを覆う流体金属に全て内蔵されており、重粒子砲の発射時には自らの流体金属を少量蒸発させてしまう。しかし、ブリュンヒルトはこの現象を、重力ドライブによる流体金属制御技術を用い、流体金属の消耗を最小限に抑える珍しい機構である。
本級は現在、一番艦〈ブリュンヒルト〉のみで、二番艦の生産は検討中だ。
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