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現実世界は理不尽に満ちている!
第46話「〈ゆうなぎ〉」
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のだ。それだけでなく、男はオレンジ色に輝いていた。この状況を作り出したのは、彼なのだろうか。

 違和感だけではない。この男を見ていると、何処かで会ったような気がしてならない。彼の背中だけとはいえ、見ていると懐かしさを覚えた。まさか、彼は…。男の名前を、古代は口にする。呼びかけるように。

 「沖田艦長」

 男―――沖田十三は、古代へ振り返らない。無言のまま、真っ直ぐと闇を見つめていた。宇宙艦隊司令長官にして宇宙に対して豊富な知識を持つ物理学者で、年齢は57歳。常に冷静沈着で強靭な意思と不屈の闘志を胸に秘める彼は、宇宙戦艦ヤマトの初代艦長としてイスカンダル航海を成功に導いた人物だ。

 かつて古代は、沖田に不信感を抱いた。それは、兄―――古代守がメ号作戦の真の内容を知らされないまま死んだからだ。連れて帰って来なかった沖田を、進は許すことが難しかった。しかしイスカンダル航海を得て、もうこの世にいない兄の意志を知り、1年であれど沖田について知り、彼を信用し尊敬するようになっていた。不信感が、消えた。

 尊敬と共に、古代にとって父のような存在だった。だが彼はあの時、青い星に戻った地球を前に亡くなった筈だ。それが何故、自分の前にいるのだろう。やはり、この状況を作り出したのは、彼なのだろうか。戸惑う古代に、沖田は口を開いた。

 「古代」

 この声、間違えない、沖田艦長の声だ。数秒が経過した時、古代に振り向くことなく告げた。

 「古代、〈ヤマト〉に乗れ」

 それが何を意味するのか、今は分からない。



 ―――アルポ銀河 ブリリアンス本星〈ブリリアンス〉。

 司令部にて、『宇宙戦艦ヤマト、敵艦を撃破』を確認していた女ギルド長スヴェートは…。

 「やった…やったぞ!地球は救われた!首都だけど地球は救われたんだ!ざまぁみろ、ガトランティス!」

 「それは何よりです」

 「やったー!宇宙戦艦ヤマト、ありがとう!!」

 パチパチと奏でられる拍手の音が本部内の司令部に響く最中、涙するスヴェートは両手を掲げ、バンザイポーズをしていたのだった。


ーーー

現状公開可能な情報:ブリュンヒルト級一番艦〈ブリュンヒルト〉。

艦種:戦艦
役割:艦隊旗艦/艦隊総旗艦
全長:1039m
ハイパードライブクラス:0.6
統合エネルギー変換システム
装甲:複合装甲、対ビームコーティング
防御:流体金属、ブリリアンス・フィールド、重力フィールド
機関:重力ブリリアンス?ドライブ、ハイブリッド式重力ブリリアンス・ドライブ
武装
・重粒子砲x多数
・レールガンx多数
・対艦ミサイルx多数
・対空機銃x複数
補助装備
?ワルキューレ戦闘艇

概要
 ブリュンヒルト。

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