第45話「んな馬鹿な!?嘘だと言ってくれ!!」
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しかし、6本のショックカノンは命中せず、艦体左側を追い抜いてしまう。それでも速射性能の高い新ショックカノンは直ぐ修正を完了させ、山南は主砲の発射を命じた。
「撃て!」
二射目のショックカノンは、今度はカラクルム級の艦尾右舷側に着弾する。6発のショックカノンは確かに命中したが、安堵するには未だ早かった。〈アンドロメダ〉の砲撃を受けてもなお加速を止めないカラクルム級に、艦橋要員は息を飲んだ。
「逃がすな!」
―――アルポ銀河 ブリリアンス本星〈ブリリアンス〉。
「いやはや、素晴らしき力だな、拡散波動砲は。〈アンドロメダ〉はイイ、実にイイ」
給仕ドロイドにコーヒのお代わりを貰ったギルド長スヴェートは、見惚れていた。500mにも満たない全長だというのにその力、流石は地球だ。新鋭戦艦なだけはある。
次元波動爆縮放射器―――通称、波動砲。
宇宙戦艦ヤマトが初めて搭載した波動砲は、惑星を一撃で死に至らせることが出来る。艦艇が惑星を死に至らせるとは、驚愕に値する。実はこの兵器、真田志郎なる優秀な科学者によって作られたのだが、最初に波動砲を作ったのはイスカンダルと呼ばれる勢力なのだ。
イスカンダル。
ガミラスの信仰対象であるイスカンダルは《救済》の名のもとに、波動砲を用いて他の星を侵略もしくは破壊。つまりは、バリバリの覇権国家。ヴァルキウス銀河帝国か、とツッコミを入れたものだ。最も銀河帝国に、《救済》という文字は無い。彼らは皇帝を頂点とする実力主義勢力で、力による帝政を敷いている。力による帝政ならば、イスカンダルもそれに該当するだろう。
さて、だ。
そのイスカンダルだが、今となっては遠い過去のものとなり、イスカンダル人は本星に籠もっているようだ。なんとイスカンダル人、人口は5人以下の王族のみで、それも傾国級の美しい金髪の女性のみ。それでも畏怖してしまうのは、仕方ないというものだろう。
当時は驚いたものだ。バリバリの覇権主義国家のもそうだが、人口が少なすぎるどころではないのだから。男性がいなくては、子供が出来ないじゃないか。その、夜の…夜の……恥ずかし過ぎる。最も、出来ようが出来まいが、私には関係ないのだが。
「あのガトランティス艦、新鋭戦艦か」
スヴェートは思う。〈アンドロメダ〉が相対するガトランティス艦が標準的なガトランティス艦ではないのは、一目で分かる。まさか、拡散波動砲の攻撃に生き残るとは。上手に焼けました状態となっているガトランティスの新鋭戦艦―――カラクルム級を観つつコーヒーを飲んでいる中、バトルドロイドから報告が入る。
「ア〜、ギルド長閣下」
「…ん、どうした?」
「敵ガトランティス艦、生キテイマス。敵ガトラン
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