第45話「んな馬鹿な!?嘘だと言ってくれ!!」
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マシーン」と称されている。称されるだけあって、〈アンドロメダ〉の砲撃が残敵を新たなデブリへ加えていった。
そして遂に、〈アンドロメダ〉は目の前の大戦艦―――カラクルム級戦闘艦と邂逅する。
「…死んだか?」
スクリーンには、カラクルム級が映っている。死んでいるか確かめるように砲撃での威嚇をするが、カラクルム級からの反撃は無い。猛威を振るったカラクルム級は、クジラのように漂わせていた。表面は拡散波動砲の影響で、上手に焼けました状態で赤黒く焼け焦げていた。どうやら、武装も死んでいるようだ。
それでも原型を残している辺り、直撃しなかったにしろ頑丈であることに変わりはない。この驚異的な頑丈さに、山南は舌を巻いた。溜息が出そうになった時、副長が声高に報告した。
「……ッ、艦長!敵艦、機関始動を確認!生きています!」
その報告に、カラクルム級へ睨んでいた視線を山南はより強くする。死んでいると思われたカラクルム級の機関部は始動し、青白い熱源を発しながら噴射する。つまり、このカラクルム級は、機関部だけは健在だったのだ。これだけダメージを受けていても動けたことに唖然とするしかないが、その前に沈めねばならない。
艦首をこちらに向けつつあるカラクルム級を今度こそ沈める為に、山南は砲撃を指示した。
「主砲、発射用意!」
旗艦〈アンドロメダ〉の戦術コンピューターが再び砲戦モードに入り、動き出したカラクルム級に狙いを定めるべく処理を開始する。
「第1、第2主砲、間に合いません!」
「敵艦の針路、本艦です!もの凄い加速です!?」
だが、追いつかない。カラクルム級の急加速が勝り、〈アンドロメダ〉に向かって真っすぐ突っ込んで来ている。
地球連邦軍では大型の部類に入る全長444mの〈アンドロメダ〉といえど、相手は全長520mと約80mの差がある。真面にぶつかれば、〈アンドロメダ〉とで無視出来ない被害を出してしまうだろう。であれば、だ。ここは砲撃を優先せず、回避に専念するべきだ。山南は即座に指令した。
「波動防壁を展開しつつ、回避行動!」
咄嗟の反応で〈アンドロメダ〉は回避したが、カラクルム級は元から〈アンドロメダ〉に特攻するつもりはなかったようで、回避そのものは決して難しくなかった。
「第3、第4主砲、目標に照準を合わせ!」
山南は敵艦が側面を通過すると判断した時点で、砲撃準備の再会を命じられた。コンピューターがすれ違うカラクルム級を狙い撃つために、砲塔が調整される。
「主砲、発射準備完了!」
「撃て!」
即座に、山南は発射を命じた。後部の主砲塔が斉射され、急加速中のカラクルム級へ目掛け着弾せんとする。
「初弾、逸れた!」
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