第43話
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やってま…」
続けようとした相原の言葉は、途切れてしまった。誰もが、”その光景”を目撃したからだ。猛烈な勢いで回転していた赤い光点から、ビームが噴き出した。エメラルドグリーン色の光がシャワーのように降り注ぎ、それは周囲に撒き散らす。
いや、シャワーなどという生易しいものではない。暴風雨と雷撃が降り注ぐ嵐だ。防御兵装を装備しているとはいえ、ガミラス艦の多くはそれを消失し、ミゴヴェザーコーティングによる防御拡散も出来ず、その多くは船体を貫かれた。改ゼルグート級〈ケルベロスT〉は防御兵装が健在なれど、この攻撃の前にいつまで保つか分からない。
「先行していたガミラス艦隊、壊滅寸前です!」
この事態に、流石のルーゲンスも艦隊への転進を命じていた。既に先行していたガミラス艦隊は、後退を開始している。
エメラルドグリーン色のシャワービームは、こちらに届いていない。だが、カラクルム級の艦首から渦を描くように放射されるシャワービームは、爆発と閃光を生成しながら距離を詰めつつある。
その後方では一旦退いたガトランティス艦隊が、踵を返し再び進攻を開始していた。砲撃を仕掛け、転進する友軍艦を狙い撃っているのだ。
ガミラス、ブリリアンスに被害が生じ、地球連邦側にも被害が相次いでいた。
このままでは全滅してしまう、古代がそう思っていた時だった。突然と、艦橋に警報が鳴り響いた。この警報は…。
呼吸を整えたと同時に、相原は声を張り上げた。
「司令部より緊急通達です。《プランA》発動。全艦隊、速やかに第三警戒ラインまで後退せよ」
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