第42話「第八浮遊大陸攻防、開始」
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ミラス臣民の盾》を全て失えば、火焔直撃砲から艦隊を護ることは不可能となるだろう。そうなる前に深く食い込み、メダルーサ級を沈めなくてはならない。しかし、その目論見が読まれているのか、どの部隊も足止めされている。
そう思考していた時だ。敵陣形の内部で、一部乱れが生じたのをオペレーターが捉えた。
「司令官、敵艦隊後方ノ内部デ複数ノ爆発ヲ確認シマシタ」
「何ダト?」
戦術ドロイドは疑問に思う。どの部隊も足止めされている今、奥深くに入り込むとは余程に統率力が高く技量があるようだ。ブリリアンス艦隊の部隊やガミラス艦隊の部隊ではないと報告された以上、地球艦隊の部隊という事になろうが、いったいどこの…。
戦術ドロイドが求めていたその答えは、バトルドロイドから報告された。
「データ照合―――地球連邦、第二護衛艦隊所属ノ〈ゆうなぎ〉」
―――地球連邦、第二護衛艦隊所属ノ〈ゆうなぎ〉。
金剛改型宇宙戦艦の艦橋には、3人の元ヤマトクルーがいる。
一人は、南部康雄。
南部重工の御曹司だ。常にメガネを掛けている南部の年齢は25歳。宇宙戦艦ヤマトで勤務していた際は、砲雷長を務めた。砲術を始めとした火器の取り扱いはエキスパートで、ガミラス艦とガトランティス艦を尽く沈めてきた実績がある。その命中率は機械的な補助があるとはいえども、彼の砲術は群を抜いている。
エリート意識ましましだったが今では払拭され、現在はこの〈ゆうなぎ〉で砲術長を努めている。
一人は、相原義一。
年齢は26歳。宇宙戦艦ヤマトで勤務していた際は、船務科で通信管制を担う通信長を務めた。常に穏やかな表情が特徴だ。前と同じく、この〈ゆうなぎ〉でも通信長を務めている。
最後は、古代進。
年齢は24歳。宇宙戦艦ヤマトで勤務していた際は、戦術長を務めた。人情的で穏やかな性格と、常に凛としている姿勢が特徴だ。彼は、この〈ゆうなぎ〉の艦長を務めている。
3人は共通して、イスカンダル航海を共にした仲だ。
『こちら地球連邦艦隊旗艦〈タイコンデロガ〉より、第二護衛隊旗艦〈ゆうなぎ〉へ。直ちに戦列に戻られたし。艦隊の秩序を乱すな。敵に突け入られる恐れがある」
そして今、艦隊旗艦〈タイコンデロガ〉より呼び掛け―――咎めを受けていた。3人の男は、当然だろうと思う。〈ゆうなぎ〉は単に艦隊から突出している訳ではなかった。「夕凪」という穏やかな名からは想像もつかない動きをしているのもそうだが、許可なしに戦列を離れたのだ。当然だろう。
しかし、やめるつもりはない。
「こちら第二護衛駆逐隊〈ゆうなぎ〉。整列して応酬するだけでは効果に乏しく。我が部隊が切り込み、敵中枢に打撃を与えて隙を狙う!」
艦隊旗艦〈タ
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