第39話「水着回」
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の漆黒艦が突如として現れたのだ。
シャトルに乗り此方までやってきたスノウに、何故か叱られてしまったのは記憶に新しい。何か叱られるような事をしただろうか、と今でも思うものだ。
「じゃあ、私は遊んでくる。子供の時以来の、砂遊びをな」
子供の時の記憶があんまりないなぁ、とぼやいたスヴェートは持っていたドリンクを水着姿の給仕―――生体アンドロイドに預け、ビーチ・チェアに預けていた背中を上げたのだった。
……
…
スノウは紫の双眸を、ただ静かにスヴェートへ向けていた。
「地球に行くのなら、一声くらいは掛けて欲しいものだ。しかし、ビーチに行くだけでこれ程の守りが就いているとはな」
ビーチで遊ぶ前に掃除をさせ、海の家を用意。
スヴェートの見えるところでは、【純白のフェイズIIアーマーとヘルメット】を装備する生体アンドロイドで統一された軍隊が警備をし、彼女の見えないところではバトルドロイドの軍隊が警備をしていた。
周辺だけではなく、海中には【AQシリーズ・バトル・ドロイド―――アクア・バトルドロイド】と旧世代の潜水艦が警備している他、海上には旧世代の軍隊がかつて保有していたイージス艦が警備。上空と宇宙には宇宙艦隊が待機中だ。
スヴェートの思いつきで、これだけの労力が消費されていた。
「まぁ、妥当か」
ブリリアンスが連邦加盟惑星とはいえ、防衛はいつの世も必要不可欠。
ブリリアンスが加盟惑星となった理由―――選定基準をスヴェートは知らない。スノウが言っていないからだ。ただ、加盟惑星おめでとう、と短く言っただけだ。
「地球連邦、か」
地球は連邦非加盟惑星だが、惑星を一撃で死に至らせめる兵器がある。連邦は、地球を加盟惑星とする必要はないだろう。最も、連邦の選定基準は武力のみで決まるものではない。
「スヴェート、私は帰る。仕事があるからな」
この距離だ、聞こえているとは少しも思っていない。名残惜しいそうに視線を向けていたスノウだったが、彼女は背を向けこの場を去ったのだった。
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