暁 〜小説投稿サイト〜
現実世界は理不尽に満ちている!
第37話「来訪」
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をしていたのか。考えれば考えるほど疑問は生まれ、ある者は身震いしてしてしまう程だ。

 ペネット大統領は、タブレット端末に映る情報を観つつ思う。

 「外交団艦隊の艦艇数はどれ程か今一度確認させてもらうが、21隻とは少なくないかね」

 約半年前やって来たガミラスの外交団は100隻の艦隊であり、構成は宇宙戦艦ヤマトが苦戦した【ゼルグート級一等航宙戦闘艦】を旗艦とし、僚艦には【ガイデロール級航宙戦艦】と宇宙戦艦ヤマトが唯一砲火を交えていない【ハイゼラード級航宙戦艦】で、外交団艦隊の大多数は【メルトリア級航宙巡洋戦艦】と【ケルカピア級巡洋艦】だった。

 一方で、だ。ブリリアンスの外交団艦隊は21隻で編成されている。数においてはガミラスの外交団が上で、ブリリアンスの外交団はそれを下回っている。

 しかし、だ。必ずしも数が全てではないのは、歴史が証明している。

 「ペネット大統領。ブリリアンスの艦艇はどれも大型で、ガミラスの標準艦を上回っております。21隻なのも、”例の艦”が含まれている関係かと」

 そう口にしたのは、地球連邦防衛軍の統括副司令長官を務める男―――芹沢虎鉄だ。特徴的なカイゼル髭と堅物で強面な容姿は、厳格な人柄だと感じさせる。藤堂統括司令長官のサポートを行っている立場であり、”ある計画”を推進している。

 芹沢虎鉄は手元の端末を操作し、”例の艦”をスクリーンに映した。誰かの唾を飲み込む音が、この部屋に行き渡った。
 全長752m、全幅460m、全高183mである”例の艦”は楔型の船体を持ち、船体中央後部から突き出したタワーが特徴的だ。沢山の武装を装備するその艦は、ブリリアンスではこう呼ばれている―――アクラメータ級改 戦闘航宙艦。シャンブロウで遭遇した艦隊旗艦だ。

 「……」

 なるほど、とペネット大統領は理解する。確かにこの艦艇が含まれているならば、ブリリアンスの外交団艦隊が21隻なのは頷ける。となると、だ。今回のこの全長700m級の楔型艦は旗艦のみか、旗艦を守る全長700m級の楔型艦が多数なのか、それは分からない。

 「芹沢統括副司令長官」

 「はっ」

 「最悪の事態を想定した準備、よろしく頼む」

 「はっ!」

 無論、攻撃するつもりなど微塵もない。しかしだ。最悪の事態を想定しなくてはならない。友好と見せ掛けて実は「侵略しちゃうぞ♪」なんてことだってあり得る話。

 …まぁブリリアンスから送られたメッセージはあまりにも友好的過ぎる為、ペネット大統領を含む要人は「うわぁ…」と少し引いてしまう程の内容だった。つまりは、侵略するという意図を感じさせないのだ。

 ペネットは席を立ち上がり、柔らかい笑みを浮かべながら口を開く。

 「諸君、友人を歓迎する準備を
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