第33話「決着と別れ」
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五連装大口径砲塔の砲身が〈ヤマト〉を捉えようとした瞬間、〈ヤマト〉艦橋周囲に装備された複数のレーザー機銃が火を噴いた。
豪雨のようにピンク色のレーザーが〈メガルーダ〉を襲い、艦首から艦尾まで蜂の巣のように次々と被弾する。1つ1つの攻撃に大した威力はないが、これ程となれば効果は絶大だった。艦内各所のケーブルが切断し、連絡が途絶、そしてモーターが稼働しないといった被害が次々と発生。
「…っ」
五連装主砲の仰角も、これ以上は上がらなくなってしまう。
「負けぬ!〈メガルーダ〉は負けぬ!!」
相応するように、五連装主砲から3本のビームが発射された。命中弾は1発のみ。その命中弾はカタパルトで、損害らしい損害を与えることは出来なかった。
「〈ヤマッテ〉、正面!」
〈ヤマト〉は正面に躍り出て、文字通り鼻を付き合わせた。〈ヤマト〉前部甲板にある2つの三連装主砲が、〈メガルーダ〉を捉えた。
〈メガルーダ〉の五連装主砲も、〈ヤマト〉を捉えた。ダガームは命ずる。
「粉砕!」
〈メガルーダ〉の五連装主砲から2本のビームが発射される。〈メガルーダ〉から放たれた2本のビームは〈ヤマト〉に命中することはなかった。ダガームの抵抗はここまでだ。
〈メガルーダ〉が砲撃した直後、〈ヤマト〉は第一主砲で砲撃。〈ヤマト〉の砲撃はビームではなかった。”それ”を、ほんの少しとはいえ視認したダガームは驚愕する。
「ほ、砲弾だと!?」
砲弾だ。砲弾という原始的な兵器を、ガトランティスは使用していない。その原始的な兵器を、〈ヤマト〉は使用している。ドン!という砲弾特有の発射音に続いて、装甲を貫通する「ドガ!」という音が艦内に響く。
次の瞬間、装甲を貫通した〈ヤマト〉の砲弾―――三式弾が爆発する。爆発と衝撃が相次ぎ、やがて艦橋にまで及んだ。
「栄光を!」
ダガームは、艦橋諸共吹き飛び戦死した。彼が最期に見たのは、己が忠誠を誓う偉大なる【大帝】の姿だった。
―――ブリリアンス艦隊旗艦アクラメータ級改〈スラクル〉。
〈ヤマト〉が敵旗艦を撃沈したという報が届いた時、戦いは既に終わった。敵の殆どは連合艦隊により倒したものの、3隻のガトランティス艦がワープする。撤退したのだ。
「この空間ってワープ出来たのか?」
スヴェートは疑問に思ったが、直ぐ解決した。ガトランティスがワープ出来たのは、位相空間から通常空間に戻っているからだ。少しして、シャンブロウは完全なる姿を取り戻した。
スヴェートはキャプテン・シートから立ち上がり、艦窓に歩み寄った。彼女に続く艦長代理。
目の前には巨大なイカのような巨大構造物があり、それは途轍もない大きさだっ
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