第30話
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
違いない。立体映像だとしても、だ。
彼の眼前で揺らぎと蒼い陽炎が生まれ、その中心にサーベラーがホログラムで現れた。
「これはこれは丞相閣下。緊急とはいかなる御用件でありましょうか?」
サーベラーは表情を変えることなく、黒の扇子を突き出しながら冷たい声音で問う。
「その報───かの星を発見せしは誠か?」
それを聞いたダガームは告げ口されたのだと知り、一歩後ろで控えているメイスを一瞥した。ただの一瞥ではない、睨みつけての一瞥だ。当の本人メイスは知らん顔をしている。
「御意」
メイスに詳細を報告されている以上、ここで誤魔化すことは出来ない。そう悟ったダガームは、恭しく頭を下げるしかなかった。
「発見には大変な苦労を致しましたが」
単なる偶然ではあったが、ダガームは戦果を大きくみせるよう声高に言った。
「即刻、攻撃を中止せよ」
冷たい声音で命令するサーベラーに、ダガームは頷かなかった。彼は戦っての勝利に拘る為、彼女の命令に納得していないからだ。
「これは異なことを丞相閣下。某は後少しで、テロンの戦艦を手に入れるところ。折角の機会をみすみす───」
「愚か者!」
首を横に小さく振りながら話すダガームを、サーベラーは一蹴した。彼女はダガームに突き出していた扇子を、惑星シャンブロウに突き出して続ける。
「テロンの戦艦、ガミロンの艦隊、未確認勢力の艦隊との無意味な戦いをするでない。大帝に献上する星を傷つけて何とするか?!」
サーベラーが言っている事は正論であり、ダガームに反論する余地は無い。しかし、それでも彼は納得しなかった。
「しかしですな、丞相閣下。敵に会えば戦って勝利する、それが戦士の本腰というもの」
ダガームは右手で拳を作り、誇らかな表情を浮かべた。戦わずにして何とする。戦って勝利し、その後にシャンブロウを献上する。ダガームにとって、それが正論なのだ。そんな彼に対し、サーベラーは顎をしゃくって鼻で笑う。
「所詮は賊の頭目か」
「…は?」
ダガームは小刻みに震える。彼を嘲笑うサーベラーは、口元を扇子で隠す仕草をしながら続ける。
「だから私は、こんな奴を使うのは反対したのだ。馬鹿には無理だ、とな。大帝の気まぐれで貴様をグタバ遠征軍大都督に任命したが、これでは火焔直撃砲も宝の持ち腐れ。科学奴隷に作らせた火焔直撃砲を持つ器ではなかったか」
「…ッ!」
口元を扇子で隠す仕草をしている時点で、ダガームの癪に障っていた。小刻みに震えながらも我慢していたが、遂に堪忍袋の緒が切れた彼は吠える。
「黙れー!!」
ダガームは大剣を高く上げるや、ホログラムを投影する装置に
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ