第27話「連合艦隊って響がイイよな」
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仮面を被った男達が発射準備を為に、忙しく動き回っていた。オペレーターの1人が、コンソールから出ている大きなレバーを下ろす。
スクリーンには着弾点がX点で表示され、各艦に共有された。
「薬室内、圧力上昇!」
「相対着弾座標を入力!」
オペレーター達が大きな声を上げる。
「エネルギーダンバー、起動!」
瞬間、双胴となっている艦体の艦首部分が光り始め、【火焔直撃砲】の付近にあるユニットが回転を開始。エネルギーが充填されていく【火焔直撃砲】からは、キュィィンー!という音が高鳴っていた。
「照準を合わせー!」
艦橋に響くオペレーターの声に、3人の男が反応してダイヤルを回す。ほんの少しの挙動で次々と変化する複雑な数値を、3人の男が合わせていく。
双胴艦首に搭載されている装置から、リング状のウェーブが生み出される。波は次第に速くなり、音は急激に高音へと変化していった。
「【火焔直撃砲】、発射準備よし!」
オペレーターから発射準備完了が報告される。目をカッと開いたダガームは声高に言い放った。
「【火焔直撃砲】、発射ァー!」
発射指示を下されたと共に、砲撃担当オペレーターは発射機のトリガーを引く。フロントロック式のような撃鉄が後方から前に進み、火花が散った。
【火焔直撃砲】の前には恒星を彷彿させるように燃える丸い輝きが生まれ、その輝きは…ウェーブの中でスッと消えていった。
まるで不発のように見えるかもしれない。…違う、不発ではない。
「グハハッ!」
不発であるなら、大都督を含む者達は狼狽える筈だ。それがないということは、成功したのだ。そして、不発と思われた【火焔直撃砲】は……連合艦隊の前へと”跳躍”した。
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