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現実世界は理不尽に満ちている!
第27話「連合艦隊って響がイイよな」
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えなければならない大事なことが一つあったのを、スヴェートは忘れてはいなかった。

 「これは重要事項だ。我が艦隊は地球の宇宙戦艦ヤマトとガミラス艦隊、2つの勢力と共闘し、敵ガトランティス艦隊を撃滅する。ヤマトとガミラス艦隊への攻撃は固く禁じる。絶対にするな」

 間違ってヤマトを攻撃してしまっては、積み上げてきた信頼が無に帰してしまう。それは避けたいところだ。ガミラスも含む。

 「艦隊、大気圏ヲ上昇」

 艦隊はシャンブロウの厚い雲に覆われた大気圏内から上昇し、薄鈍色に染まる空間に飛び出した。

 「艦影ヲ確認。未確認デス」

 艦隊の左舷側に、1隻の戦艦が既に浮上していた。間違いない。あれは紛れもない地球の―――宇宙戦艦ヤマトの姿だ。

 「共闘する勢力の1つであり、我が母なる地球の艦だ。敵ではない」

 「ラジャー、ラジャー」

 未確認なのは当然だ。宇宙戦艦ヤマトはブリリアンスのデータベースに存在しない。宇宙戦艦ヤマトは、全長333mの艦体に大口径の三連装48cm砲塔を装備。艦首には薄いオレンジ色の蓋があり、まるで決戦兵器を封じているかのようだ。

 宇宙戦艦ヤマトを見つめていたスヴェートは、感嘆の息を漏らした。
 
 「宇宙戦艦ヤマトノ左舷側に、未確認艦隊ヲ確認。データベースに該当アリマセン」

 「もしや、あの未確認艦隊はガミラスでしょうか?」

 黒髪赤眼の女性―――艦長代理は、未確認艦隊―――ガミラス艦隊を指差しながらスヴェートに問うた。ガミラス艦隊はヤマトと同じく既に浮上していたようで、ヤマトと並ぶようにして艦隊を組んでいた。

 問われた彼女は艦長代理に答える…ことはなかった。

 「おぉ、ガミラス帝国の艦隊」

 スヴェートは、凄い凄い、と瞳をキラキラさせていた。夢中のようだ。

 「…ギルド長」

 艦長代理は人差し指と親指で眉間を抑えた。この人はもう…。

 「聞いたな。ガミラス艦隊も敵ではない」

 「ラジャー、ラジャー」

 スヴェートがガミラスと呼んだ艦の外見は、濃緑色が基調となっている。主砲らしきものに穴が開いていていることから、無砲身であることが分かる。側面から翼のフィンのようなものがある他、艦首に据えられた黄色い開口部の目玉二つあるのが特徴的で、ガミラスの艦は深海魚を想起させた。

 小中大も同じ形状と濃緑色、そして無砲身で統一されているということは、一般的なガミラス艦なのだろう。小が160m、中が240m、大が270m。ブリリアンスではフリゲートと識別されるが地球基準では、小が駆逐艦、中が巡洋艦、大が重巡洋艦もしくは巡洋戦艦となるだろう。

 そのガミラス艦隊の内の2隻は一般的なガミラス艦よりも大型で、また艦色と形状が異なってい
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