第26話
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事を聞いた艦長代理は、スヴェートの言葉を反復してしまう。今なんと言った。シャンブロウだと?
「あぁ、シャンブロウ」
なるほど、シャンブロウか。…いやいや、納得出来ないのですが。?がいっぱいの艦長代理に、スヴェートは語る。
降下した惑星はシャンブロウであり、アケーリアスにより造られた巨大な船。我々を誘ったのは、滅亡された種族とされたジレル人。ジレル人は滅亡しておらず、長い年月の間この次元の狭間で隠れていた。惑星そのものを通常空間から亜空間へと収納する事で、通常空間から隔離。
内容は以上だった。
「なるほど、理解しました。しかしアケーリアスですか、聞いたことがない。アケーリアスとはいったい?」
「創造主」
「なるほど、創造主ですか……創造主?」
「創造主」
「……」
艦長代理は目が点となった。創造主とはいったい。ギルド長、毎度のことながら言葉不足なのですが。そう思いながら困惑する彼女に、フッと笑みを浮かべた。
「創造主だ!」
笑みを浮かべた直後、キレた。何故か知らないがギルド長がキレた。
「全知的生命体の創造主!地球人類を含む全ての種族の根源は、1つの種族―――アケーリアス!創造主アケーリアスから地球人類は生まれたんだ!衝撃的だった!アケーリアス凄い!!」
はぁはぁ、と荒くなった息を整えるスヴェート。怒っている、といった負の感情ではない。寧ろ逆の感情だった。艦長代理には分かる。
「…なるほど」
つまり、あれだろう。
同じアケーリアスの遺伝子を持つ知的生命体。ギルド長スヴェート含む地球人も例外ではなく1つの種族―――アケーリアスから誕生した、…ということだろう。
ギルド長が言いたいのは、これで合っている筈だ。アケーリアスに関しては、シャンブロウに来るまで彼女も私と同様に分からなかった。それが、ジレル人によって分かった。
「すまない、取り乱した」
「それほどの事なのでしょうから、無理ないです」
だから大丈夫ですよ、ディスコミニュケーションで少し情緒不安定な貴女には慣れてますから。とは口に出さない艦長代理。スヴェートは自覚していないのだ。自分がディスコミニュケーションで少し情緒不安定なのを。情緒不安定度はそこまで高くはない…筈だ。
ふと、艦長代理は思い出した事があった為、スヴェートに問うた。
「ギルド長閣下、遅かったですね。半日が経ちましたが、何か不測の事態でもありましたか。ジレル人とアケーリアスの時点で、不測の事態ではありますが」
スヴェートは首を傾げた。
「戦艦大和の内部にあるホテルに閉じ込められてな。それにしても半日?一周間ではないのか?」
「一週間?」
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