第25話後半「白銀の守護者」
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なよ殺すなよ、内心でビビリつつも祈るスヴェート。
問われた黒幕女は、返答する。
「この星の力を利用しようと乗り込んできた者達。私から誘ったのではない。それに、私が殺した者は1人もいない」
「こんなにもッ、白骨化したガトランティス兵がいるじゃねぇか!」
メルヒが叫ぶ。
黒幕女は冷ややかに続ける。
「外界との連絡を閉じただけ。たったそれだけで彼らは疑心に駆られ、そして殺しあった」
「あ、当たり前だろう!こんな所に閉じ込められたら、誰だって―――」
続けようとしたメルヒを、黒幕女は遮った。
「貴方達が魔女と呼ぶジレルの民なら、お互いの心が分かり合えるから、こんな事にはならない」
「ジ、ジレルだと…!?」
身を引く古代達とバーガー達。
身を引きそうになったスヴェート。まさか、黒幕女は…。
黒幕女は、姿を変えた。いや、元の姿に戻ったが正しいだろう。薄い灰色の肌をし、床に届きそうな程の長い白銀の髪、エルフのような耳、服はマーメイドスタイルの黒基調のドレスとなった。顔を含め、体表にはジレル人の特徴である模様が確認出来る。聡明な印象を与える彼女は告げた。
「我が名はレーレライ・レール。この星は我らジレルの聖地。我が始祖アケ―リアスが造りし、天の船シャンブロウ」
「やはり、ジレル人」
白銀の守護者と呼ぶべきか。…いや待て、レーレライは何と言った。シャンブロウだと?…やったぞ、探していたシャンブロウが遂に発見!スヴェートは歓喜した。無論、彼女は内心にて歓喜した。
スヴェートが歓喜している中、バーガーがレーレライを睨みつけた。
「手の込んだ真似をしやがって。ネレディを何処にやりやがった。無事だろうな!」
バーガーの言う通り、ネレディアは何処に。初めからいなかったりしてな。歓喜の中から帰ってきたスヴェートは疑問に思った。
レーレライの瞳が更に輝く。
「元より、此処にはいない」
「なんだと?」
「この世界の外に居る。彼女は最初からこのホテルには来ていなかった。あの紫の船から連れ出したのは、あなた達3人だけ」
レーレライの言葉を聞いたバーガーは安堵の息を吐いた。ネレディが無事でよかった。そんな中、古代は口を開いた。
「記憶を操作した。以前、ヤマトに仕掛けた精神攻撃のように」
形は違えど、古代達は経験者だったのか。…ジレル人か、機嫌を損ねないよう気をつけねば。スヴェートは決意を固めた。
レーレライは静かに首を横に降った。こ、心を読まれた!?スヴェートは戦慄した。
「それはガミラスに帰依し、人を害する為に能力を使用した者達の所業。我らではない」
「じゃあ、あなた方は…
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