第25話前半「白銀の守護者」
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の男は拳銃を向け合った。
……
…
時は現在。
2人の男―――古代とバーガーは今も拳銃を向け合っている。
「どうした、撃てよ」
「君こそ、何故撃たない」
緊迫感が支配する防空指揮所。いったい2人の間で何が起きたのか、気になるものだ。少しして、古代は口を開いた。
「俺達は、ドメル将軍と戦った」
バーガーは銃口を向けたまま、静かに聞く。
スヴェートは耳を立てた。深い意味はない、純粋に気になったからだ。
「我々はイスカンダルへ、コスモリバースシステムを取りに行かなくてはならなかった。ドメル将軍はヤマトを阻止しなくてはならなかった。上層部から命令されれば、軍人は戦うしかない。…相手を殺したい訳ではなくとも」
「…そうだな。だがお前達に殺された。ドメル将軍もハイデルンの親爺さんもクライツェもゲットーもな」
バーガーは、拳銃のグリップを握る力を強めた。
古代は真っ直ぐと見つめる。
スヴェートはキョロキョロしそうになった。話についていけれていない訳ではないが、脳の処理が追いつかない。彼女は追いつこうとしているのだ。ただまぁ、知らない勢力・知らない代物・知らない人物が語られている為、悲劇的だったとしても「へぇ〜」としかならない。彼女の反応はあれだ、戦争を知らない時代を生きる者の反応のそれなのだ。
「聞いたでしょ、殺したのよ!バーガーの大事な人達を、彼らヤマトのクルーが殺した!コイツらは貴方の仇よ!」
ネレディアは興奮気味に追い立てながら、古代とバーガーに近づいた。人を指すのは失礼だぞ黒幕女。
「…例え―――」
古代は口を開いた。
ピタリっと興奮気味だったネレディアが口を閉じ、指すのを止めた。バーガーは静かに聞いているが、驚きの声を上げそうになった。何故なら、古代が微笑んでいたからだ。
「―――生まれた星が違っていても、俺達は理解し合える」
古代は銃口を下げ、拳銃をホルスターに戻した。微笑みのまま、彼は目を閉じた。
「理想主義だな」
バーガーは目を細めて睨みつけた。
「兄が遺した言葉さ。共存共栄もそうだけど、俺はそれが大好きだ。勿論、一番は兄だ」
「…良い兄を持ったな、古代」
銃口を向けたままではあるが、バーガーの睨みは無くなった。今は、笑みを浮かべていた。
それを見たスヴェートは、兄の事はご冥福を申し上げる、と内心で目を閉じた。古代兄が遺した言葉は良い言葉だなぁ、そう思っていた彼女だったがネレディアの言葉に舌打ちしたくなった。
「撃ってバーガー!撃つのよ!」
もう我慢しなくともいいよな、銃口を向けていいよな。そう思うや、スヴェートはホルスターからブラスター
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