第21話「皆、服装が変わってる件」
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の上に起き、ケースを開け、彼女はレーションが入っている事を伝えた。
レーション。
戦闘糧食とも呼ばれるこのレーションは長時間の遭難時に使用することも想定して作られており、レーションの種類にもよるが、最低でも数年間は傷まず保つ。
レーションは色々とあり、例えば【レーション・バー】。
レーション・バーは二種類ある。一つは、葉巻型のレーション・バー。一つは、現代にあるカロリーメイトの形をしているレーション・バー。
違いは形状のみだが、この1本で1日に必要最低限の栄養が摂れる上、特殊な成分により空腹を満たせる素晴らしいレーションなのだ。ちなみに、味はプレーン味のみだ。
スヴェートが持参したレーションはこのレーション・バーに該当し、その葉巻型バージョンを15個以上、小型ケースに入れていた。
ケースを閉じたスヴェート。
「……ほう」
なんだその間は、と内心ツッコミを入れたスヴェート。
あれか、まだ隠し持っているだろうっと言外に追求しているのか?持ってない持ってない、これで全部だ。というかだ、お前知っているだろう、古代達が持ち込んだ食糧を自分達に分けるって。
ネレディアから視線が刺さる。問い詰めるような視線ではないが、とにかく刺さる。
「飲み物を持ってくる」
スヴェートは自身に刺さる視線を知らん知らんと、席を外しキッチンに移動する。キッチンに移動した彼女は、ポットに満たした水とガラスコップ11個を持ってきた。
どいうわけか、何処からか水が供給されているようで、その水に有毒は皆無。おかげさまで飲用・洗濯・入浴などに使うことが出来た。
「よく眠れたかしら、バーガー?」
「おう、眠れたぜ」
スヴェートが水をガラスコップに注いでいる中、バーガーが階段を下りてきた。
「スヴェート大佐も眠れたか?」
降りたバーガーはソファーに座る。
全員分を注ぎ終えたスヴェートは、おはようの挨拶を交わした。
「バーガー、上官には敬語を使わないと駄目よ」
「今更だろうが、お互いに気にしてないんだからよ」
「それもそうね」
……バーガー、お前もか。スヴェートは内心ツッコミを入れた。ネレディアと同じく服装が変わり、バーガーの服装は軍服からグレーのファーマルな服装へと変わっていた。
少しして古代達、バーレン、メルヒがやって来た。……服装、変わってる。
はぁ、とスヴェートは溜め息を吐きたくなる思いを我慢し、改めて、朝7時に全員集合でラウンジに集まる理由を思い返す。
理由は2つある。
1つは、食糧の計画配分。これから何日ここに閉じ込められるのか分からない為、生きる為に最低限必要な量を公平に、毎日朝夕2回に纏まって摂るこ
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