暁 〜小説投稿サイト〜
ある白猫の生涯
1-8
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
つも ご飯 用意してるのって 私じゃぁない 私のこの美しい身体に少しでも傷をつけたら 放り出すわよー わかったぁ!」

 すごーい剣幕だった。俺にも、彼女が何を言いたいのかわかったのだ。初めて、人間の言葉が理解できたのだ。その後は、渋々とおとなしく身体中を石鹸だらけにされて、顔も嫌というほど擦られて、シャワーを浴びせられていた。

「お母さん 岩が出るから お願いネ」と、バスタオルにくるまれてリビングに抱きかかえられて、身体をゴシゴシと拭かれながらと

「岩は 今日は おりこうさんだったみたいね 鳴き声が聞こえなかったわよー ミナツのこと お気に入りみたいネ」

「そりゃー 岩 だって 男だから若いほうが良いに決まってるよー」

「こらぁー 仁 なんてことを・・・」と、男の子が窘められていた。

 ミナツちゃんがお風呂から出てきて

「岩 身体 拭いてもらったぁ? 耳ン中の水をきれいにしょうね」と、俺を抱きかかえて、顔を押さえて耳に何かを突っ込んできたのだ。俺は『シャァー』と・・・

「なによー シャーッてぇー おとなしくしてなさい! 耳にお水が入ったままだと病気になっちゃうの!」

 俺は、何故かミナツちゃんの言うことに逆らえなくなっていたのだ。

「あらっ 岩って やっぱり ミナツの言うことはおとなしく聞くのねー」

「う〜ん わかってくれているみたい ねっ 岩ぁー」

 その後、ミナツちゃんは自分の部屋に連れて行ってくれて、ベッドで

「いい? 岩のご主人様は お父さんだけど 私は岩の相棒だからね わかったぁ!」と、教え込まれたのだ。

 その夜はミナツちゃんのベッドで ゆっくりと朝までゆっくりと寝たのだ。人間に寄り添って寝るなんてこと 今までは 考えられなかったことだ。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ