第18話「邂逅」
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「初めまして、諸君」
その声を耳にした全員の視線が、スヴェートに集中する。彼女はその視線を受けながら、カツカツっと足音を立てながら階段を降りていく。
青い肌の宇宙人―――青い肌の色を除けば地球人と瓜二つの容貌である彼らは、暖炉の前にある茶色の高級そうな大型ソファーに座り、スヴェートを見つめていた。
青い肌ではない宇宙人―――否、5人の地球人が、青い肌の者達が座る大型ソファーの向かい側に立ち、彼女を見つめていた。
スヴェートは階下に着くや、人を安心させるような笑みで尋ねた。
「私の名はスヴェート。救難信号を受信した者だ。救難信号を発したのは君達か?」
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「私の名はスヴェート。救難信号を受信した者だ。救難信号を発したのは君達か?」
彼らは頷いた。
そんな中、スヴェートは歓喜の渦の中に居た。何故ならば、同郷である地球人と邂逅したからだ。彼らの容貌は、何処からどう見ても地球人。私は嬉しい、嬉し涙を流したい程に嬉しいのだ。
救助に来て良かった。…出口は壁となってしまった…私、泣きたいな。
ゴホンっ。
それにしても、宇宙は広いな。青い肌を持つ人種が居るのだから。
ふと、スノウが言っていた事を思い出した。この現実世界に存在する知的生命体はヒューマノイドのみであり、グレイといった如何にもの容貌をする地球外知的生命体は存在しない。知的生命体は地球人と同じ姿形をし、容貌つまり肌の色は同じ或いは似通っていると。
聞きたいことが、とスヴェートが言おうとした時だ。
ふと思う。君達は私と同じ地球人だろう?という質問はしないほうがいいのではないだろうか、と。いやいや質問しろよ、間違いかもとかで気にしてるのか、と誰かがツッコミするだろう。
スヴェートは内心で回答する。
しないの一択だ、と。
「地球人だろう?」と質問したら?
あぁ、あぁ勿論な、質問したい想いでいっぱいだ。でもな、出来ないんだ。不審に思われるから。不審に思われたら、私は不貞寝する自信しかない。
したがって、だ。
「改めまして、私の名はスヴェート。よければ君達の名前を教えてもらえないだろうか?」
ニコリっとスヴェートは優しく微笑む。
彼女は考えた。不審に思われるのは駄目だ。では自己紹介すればよいのでは、と。やんわりとし、いやであれば強く聞かないぞ〜と含みを込めて言えば、不審に思われず聞き出せるのではと。
部屋―――ラウンジは穏やかな雰囲気へと戻り、スヴェートに応えた。
「またお客さんが来たんだ。それに俺よりも上位の階級に位置する大佐殿からの願い。お前ら、応えようじゃねぇか」
タバコを机の上にある灰皿に置いた、青
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