第16話「あの艦は…!?」
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、巨大な何かを発見したスヴェートはそれを見つめた。
見つめた先には、直径が何十キロメートルはありそうな巨大な大木が見えた。その木は周囲の木々とは桁違いにスケールが違っており、ジャングルの上にキノコ雲のようにそびえ立っている。
「まるで、北欧神話の世界に迷い込んだかのようだ。…なんて幻想的なんだ、美しい」
巨大な大木―――ユグドラシルのような大木を視認していたスヴェートは感嘆した。
「何はどうあれ、調査は継続するべきだろう。…周囲の探索を開始、この辺り一帯を飛んでくれ」
「ラジャー、ラジャー」
辺り一面の様子を観察するために、シャトルはジャングルの上空を飛行する。飛行してしばらく経った時、OOMパイロット・バトルドロイドの目の前にあるコンソールがピーピーと鳴った。
「通信が回復したのか?」
OOMパイロット・バトルドロイドがコンソールを触ると、モニターには『信号捕捉』とのメッセージが表示されていた。
「救難信号カト思ワレマス、二ツデス。ア〜、間違イナク救難信号デス」
スヴェートは首を捻り、即座に切り捨てる。
「あり得ない。こんな場所に?そもそもだ、私達しか居ないのだぞ?」
「ソレガ…」
「それが、何だ?」
OOMパイロット・バトルドロイドは、言い淀んでいる。スヴェートは何故そんな言い放む必要があるのか、不思議でしょうがなかった。
しかし、言い淀んでいた内容を聞いた彼女は驚愕した。
「片方ハ解析中デスガ、モウ片方ハ解析スルマデモナインデス。ソノモウ片方ノハ、地球ノ救難信号デス」
「な、なんだと…!?」
耳を疑った報告に、スヴェートはモニターを注視する。
モニターには、一定のリズムで送られてきているシグナルが映像化されていた。
「なんたることか。母なる地球の、それも軍の救難信号」
行くべきだろう、とスヴェートは断言した。
「だがなぁ」
自分が乗るシャトルの外見は、何処からどう見ても異星の機体だ。母なる地球の軍から攻撃を受けるかもしれない、攻撃されるのは流石に嫌だ。
とはいえ、だ。それで回れ右するのは絶対に駄目だろう。
それは見捨てるという意味、見捨ててはいけない、救助に向かうべきだ。スヴェートは決意を固めた。
「木々の密度が一切ない平地に着陸しろ。SOS信号発生源から1km離れてな」
それと念の為、先のように外部からのアクセスで制御不能とならないよう、着陸しなくてはならない。墜落事故なんて真っ平ゴメンだ。
少しして、着陸に適した場所を見つけたシャトルは着陸態勢に入った。やがてシャトルは船底から4本の着陸ギアを展開し、着陸した。
「お前はいつでも飛
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