第16話「あの艦は…!?」
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し、最下層部が延長を始めると地表面まで伸び、覆い尽くした表面と連結した。
まるで、惑星が丸々一つの機械のようであり、シャトルはそこへと飲み込まれたかのようだった。
「何が起きている…?」
その様子を観ていた艦長代理は唖然となったが、直ぐに冷静さを取り戻した。
「直ちに救助を「ハンガーベイノゲート閉マリマシタ!同時にロックサレ、開ケルコトハ出来マセン!」…外部からのコントロールか」
艦長代理は舌打ちした。
艦隊は外部からのアクセスにより完全に制御不能に陥り、一歩も動くことは出来ず、ハンガーベイも閉ざされてしまった。
「…出来ることはただ一つ」
艦長代理はスヴェートの無事を信じて、祈るしかなかった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「直ぐに浮上だ、急げ!」
「無理デスネ」
「無理って何故だ!」
「制御ガ出来ナインデスヨ。諦メテモイイデスカ?」
「諦めるな!ていうか呑気だな、おい!?」
必死にコントロールを取り戻そうと格闘するスヴェートとOOMパイロット・バトルドロイド。しかし状況は悪化の一途を辿るばかりで、上昇する気配は一切無い。
寧ろその逆に潜り…否、沈んでいく。勿論、シャトルに損傷はないし、浸水も無い。それでもシャトルは水の底へ沈み続ける。
「計器が全く読めないな、クソが!」
スヴェートは叫んだ。
モニターは明滅を繰り返し、たまに深度を表す数値が出ても深度1050mと、全く信用出来ない数値が表示されるだけ。彼女が叫ぶのも無理はなかった。
「いくら潜水出来るようになっているとはいえ、このままでは機体は持たないぞ!」
「全ク以ッテソノ通リカト」
「呑気な場合か!?…こちらスヴェートだ!応答しろ!おいッ、もしもし?!」
シャトルは更に角度を深くとり、速度を上げた。
スヴェートは連絡を取ろうと必死に呼び掛けたが、応答が一切無い。コックピット内に警報が鳴り響くが、それを止めることも出来なかった。
深く深く潜っていくシャトルの先には、明るい水色に光る場所が見えてきた。
此処が海と仮定すれば、明るくなる可能性は人工物しか考えられない。地下都市か、あるいは潜水艦の類が海底にあり、その光を受けた部分の水が明るくなっているのだろう。
「加速だと…っ」
シャトルは光へと吸い込まれるように急加速した。
スヴェートは足に力強く入れて踏ん張ると同時に、眼前にある操縦桿を力強く握った。光の発生源には何らかの建物か潜水艦の類があり、衝突すると彼女は考えたからだ。
「ぶ、ぶつかる!?」
「ブツカリマスネ〜」
「殴ってやろうか?!」
スヴェートは目を閉じること
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