第16話「あの艦は…!?」
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。障害物に当たって訳でも無い。では何だ?スヴェートは強く疑問に思ったが、それは直ぐに解決した。…またもや外部よりコントロールされているのか。
強く疑問に思った事が解決した瞬間、シャトルは完全にコントロール下から離れ、ゆっくりと深く深く潜っていく。
スヴェートは、ブリリアンス艦隊旗艦アクラメータ級改〈スラクル〉に救難信号を送信した。幸い、通信系統は問題なくこちらから使えるようだ。
送信して数秒も数えない内に、通信機のスピーカーから呼び出すOOMパイロット・バトルドロイドの声が聞こえてきた。
『コチラ、アクラメータ級改〈スラクル〉。救難信号ヲ確認、同時にシャトルノ異常ヲ確認シマシタ。状況知ラセ。繰リ返ス、状況知ラセ』
スヴェートは直ぐ応えたが、〈スラクル〉からの応答が無い。
その後も何度も返信したが、それでも〈スラクル〉に届くことは無かった。…通信が途絶したか。
―――ブリリアンス艦隊旗艦アクラメータ級改〈スラクル〉。
「シーシピード級改輸送シャトル、通信途絶」
ブリリアンス艦隊旗艦アクラメータ級改〈スラクル〉艦橋では、OOMパイロット・バトルドロイド達が己の仕事を果たす為に忙しく働いていた。
その様子を見ていた1人の人物―――艦長代理を務める女性は腕を組み、赤い瞳を外の光景に向けた。
艦長代理が来ている服装は、だ。
スヴェートと同じ純白の軍服を着用し、外は黒色、内側が赤色の肩掛けマントを背負う。容姿からして年齢は20代前半。
「通信が途絶した、か」
片方の手を腰に当て、もう片方の手を顎に当てた艦長代理は追憶する。
通常空間から切り離された空間にある、光輝くリングに囲まれた惑星。自然界のルールから完全にしたような漆黒の十字架は、明らかに人工物。周囲に星々は観測出来ず、何処にも恒星が一つも無い。その空間に、迷い込んでしまったブリリアンス艦隊。
このような物質世界はあり得ない。しかし、そのあり得ない世界に、艦隊は現実として此処に存在している。
「何者かは知らないが、迷惑だ」
シャンブロウを探している最中であるというのに、と艦長代理が溜め息混じりに言った直後だ。OOMパイロット・バトルドロイドから報告がやって来た。
彼女は聞く姿勢を取った。
「艦長代理、報告シマス。惑星表面に異変発生」
「異変発生?」
「ハイ、スクリーンに映シマス」
艦長代理はスクリーンを静かに見つめた直後、驚きのあまり目を見開いた。
惑星表面には変化が確かに起きていた。
今まで液体で覆われていた表面が青く輝く亀裂を生じさせながら、空に浮かんでいる構造物と同じグレーの壁が広がり瞬時に覆ったのだ。同時に構造体にも変化が発生
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