暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第214話:黄金に花咲く、アマルガム
[2/6]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
。自在に空間を切り貼りする事で、何者であっても脱出不可能な全長38万q超の迷宮を形成する技である。
これだけを聞けばとても恐ろしい技に思えるかもしれないが、この技には明確な欠点が存在する。
その一つが、この技の駆使にはヴァネッサ、ミラアルク、エルザの3人が万全の状態で揃っている必要があった。特にパナケイア流体が淀んでいる状態だったり、誰か1人でも欠けている状態だと発動する事が出来ない。
もう一つがそもそものエネルギー消費の高さにある。万全の状態でこの迷宮を展開できたとしても、その消耗の激しさから10分も持たせる事が出来ない。それだけのエネルギーが、この迷宮の形成には必要なのである。
アリスも、たった3人であれ程の術式を組むにはかなりの負担が掛る事は容易に想像がついた。だがそれはイコールで安心して良い材料にはならない。何故ならあの技の燃費が悪い事くらい、ヴァネッサ達も分かっている筈だからだ。数分しか持たない拘束技で、あの状況を打開できると思う程彼女達も暢気でもお気楽でもない事は分かる。
そこまで考えて、アリスはあの技の本当の恐ろしさに気付いた。
「そうか、あれは……! 颯人ッ! すぐにあの3人の誰かを崩しなさいッ!」
『あの技の本当の恐ろしさは、迷宮形成の為のエネルギーを攻撃に反転させる事! 閉鎖空間の中で迷宮形成の為のエネルギーを炸裂されたら、シンフォギアでも何時まで持つか分かりませんッ!』
「んなこた、分かってんだよッ!」
通信機から聞こえてくるアリスの言葉に、颯人は珍しくがなって返した。今奏達が危険な状態である事は、近くに居る颯人もよく分かっている。今すぐにでもヴァネッサ、ミラアルク、エルザの誰かを気絶させるなどしてあの術式を止めたいのは山々なのだが、そうはさせじとオーガがしつこく食らい付いてくるのである。
「オラァッ!」
「効くかよッ!」
オーガが振り下ろしてくる大剣を颯人は鎧で受け止める。アダマントストーンの鎧はオーガの渾身の一撃を受けても傷一つ付く事無く、それどころか逆にオーガの持つ剣が刃毀れを起こす始末であった。
別に思い入れがある訳でも自慢な訳でもないが、それでも己が持つ武器が相手に傷一つ付ける事も出来ず破損する光景は見ていて面白いものではない。
「チッ! 頑丈なだけが取り柄かよ」
「大食漢に比べりゃ可愛いもんだろうがよッ!」
攻撃を弾かれて体勢を崩したオーガに向け、颯人がアックスカリバーをカリバーモードで突く。鋭い刺突がオーガの胸部を穿ち、火花を散らしながらもんどりうって倒れる。
「うぐぉぉぉっ!?」
「そこだッ!」
〈ターンオン!〉
オーガが体勢を崩すと即座に颯人はアックスカリバーをアックスモードに変更。上下逆さに持ち
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ