第7話「これが、宇宙人の声音か…!?」
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、パルス砲を斉射し、放たれた赤色の粒子が〈クロイン〉へ命中していく。
次々と戦果を挙げ、やがて戦域には片手で数える程の〈クロイン〉しか存在しなくなった。
その〈クロイン〉の構成は、600m級が1隻と400m級が3隻であり、600m級は他の600m級と違い、白と黒の二色を基調とした艦艇だ。
ということは、その600m級は旗艦ということになるだろう。
「敵通信ヲ傍受シマシタ」
「敵通信ヲ解析、敵通信ハ全艦隊に向ケラレテイマス」
…旗艦からか?
いや、旗艦に違いないな。
「流せ」
返答はしない。
あくまで聞くだけだ。ゲームのように都合よく翻訳なんぞ…、
『助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて!」
……ん?
『降伏する!降伏する!降伏する!降伏する!降伏する!』
………ん、いや、は、え…んん??
翻訳、されて、いるな。
……えぇ??
この世界はWOSゲームの世界ではない筈、いや絶対に現実世界、の筈なのだが…。
…返答、したほうが、いい、のか?
……いやいやいや、何を考えているのだ私は。
相手は宇宙人だぞ。宇宙人が降伏するということに超驚きだが、人間とは色々と違うんだ。
はぁ、と憂鬱気味に溜め息を吐くギルド長。
仕方ない、そちらの降伏を受け入れよう。
『返答ない返答ない返答ない返答ない返答ない返答ない返答ない返答ない返答ない』
…返答ないのは当然だろう、まだ返答していないのだから。
『降伏受け入れたと認識した降伏受け入れたと認識した降伏受け入れたと認識した』
……おい。
『ありがとうありがとうありがとうありがとうありがとうありがとうありがとうありがとう』
………おい。
「残存する〈クロイン〉艦隊、ワープシマシタ」
…………勝手過ぎる。
やはり返答………止めておこう。
気を取り直して、だ。
今回スリナム星宙域での戦いは勝利を掴んだ訳だが、この戦いで駐留していた艦隊の大部分が大きな損害を貰ってしまった。
やはり、シールドを保有していないのが原因だろう。
そもそもシールド自体、フリゲート艦や駆逐艦は勿論の事、巡洋艦ですら装備されていない代物。
そんな代物のシールドを〈クロイン〉は量産し、全ての艦艇に装備しているのは………末恐ろしいな。
そんな〈クロイン〉、いや正確には退いた〈クロイン〉は報告によると、どうやら隣星系の某惑星にある軍事拠点へ進路を取っているようだ。
「デルタ艦隊、追撃準備ガ整イマシタ」
さて、今までスリナム星宙域で、〈クロイン〉の侵攻を阻止して来たのは言うまでもない。
だが
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