第7話「これが、宇宙人の声音か…!?」
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―――スリナム星宙域。
スリナム星宙域では現在…否、現在もなお2つの勢力が砲火を交えていた。
片方は、統一された形状を持つ白一色の艦で構成されている艦隊。
もう片方は、多種多様な艦種で構成されている艦隊。
片方は【組織】に属し、ギルド長である彼女より〈クロイン〉と呼称されている艦隊。
もう片方は彼女率いるギルドに属する艦隊だ。
当初は優勢であったギルド艦隊であるが、本隊と思しき艦隊が現宙域ことスリナム星宙域にワープアウトしたことで、形勢は逆転し、優勢であったギルド艦隊は現在では劣勢と化していた。
「全艦隊、後退ヲ開始セヨ」
「ラジャラジャ。司令部より―――」
ワープアウトした〈クロイン〉艦隊は対し、ギルド艦隊は攻撃せず後退を指令する。
指令を下したのは、アルファ艦隊、ブラボー艦隊、そしてチャーリー艦隊を指揮するOOMコマンダーバトルドロイドだ。
この状況下で攻撃を継続するのは得策ではない、OOMコマンダーバトルドロイドはそう判断したからだ。
撃沈した艦は半分以上あり、中破以下かつ小破そしてほぼ無傷な艦は半分以下と下回っており、数にして40隻。
この艦艇数で、敵本隊が来る前である〈クロイン〉残存艦隊20隻の撃滅が何とか可能である戦力を誇る。
だが、それは敵本隊が来る前であって、今となっては土台無理な事となってしまった。
後退を続けるギルド艦隊だが、その内のFG300型フリゲート艦1隻は、戦域から撤退しようとしていた。
そのフリゲート艦は、大破状態である艦艇だった。
大破艦であるFG300型フリゲート艦は回れ右し撤退、戦域の離脱を試みようとする。
ワープシステムを起動させた次の瞬間、機関部に甚大な被害が生じていたのか、内側からポップコーンが弾けるかように爆沈した。
「オ、オォ…!」「綺麗ナ花火ダナ〜」
「余所見スルナッ、馬鹿者!」
「「スミマセンデシタ!」」
その艦を余所に、後退を継続するギルド艦隊。
背中こそ見せてはいないものの、〈クロイン〉艦隊はギルド艦隊を追撃せんと速度を上げ、距離詰めを行っている最中。
やがて照準に収めた〈クロイン〉前衛艦隊は、後退が遅れているギルド艦隊から順次に主砲を発射していく。
回避行動しつつ主砲を砲撃し後退を続けるギルド艦隊だが、〈クロイン〉前衛艦隊の白いビーム砲撃は苛烈を極めつつある。
このまま行けば、勝利は〈クロイン〉であることは間違いない。
…その時だ。
「コ、コレハ…!」
オペレーターを務めるB1バトルドロイドの1体が、突如として驚きの声を挙げた。
そのB1バトルドロイドは、OOMコマンダーバトルドロイ
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