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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
黒い未亡人は、背中を合わせる
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。色んな人が知ってる有名人。」
「そのクリスのサーヴァント、バーゲストについてだ。」

話を続ける中、それでもミッツは叫び続ける。

「代わりと言ったらなんだが俺の魂のリリック聞きやがれ!!yoyo俺はミッツ好物はRits、九州生まれの優秀boy」

話を聞こえづらくする為につまらないラップもどきを披露するも、

「うるさいのでルビーちゃんが黙らせちゃいますね。えい!」
「ありがと。」

ルビーによって不思議な魔術で黙らされた。

「……!!…!…!!!……!!」
「そのバーゲストな…」

そうして賢士の話に戻る。
彼から語られる、バーゲストの話。
それは、

「元はと言うとコイツのなんだよ。」


バーゲストは本来クリスのものではなく、この男ミッツのものだったこと。

「まさか奪ったのですか…?」
「そんなまさか。アイツはそんなこと出来るやつじゃない。詳細は省くが、偶然に偶然が重なり、訳あってクリスの元にバーゲストは召喚されちまった。」

葛城財団じみた強奪が浮かび、気になって香子が尋ねるも賢士はそれを否定。

「バーゲストが惚れちまったのさ。クリスの自己犠牲精神に、弱い存在ながら、必死に生き抜き、さらには己より他人を優先する彼の本当の強さに。」

ミッツの目がこれでもかと見開いている。
何かを訴えようとしている。

「なるほど…泰山解説祭で強い愛の後悔が見えたのは、それだったのですね。」

どうやら香子は、泰山解説祭でミッツの心情を垣間見、愛ある者、愛に対して強い感情があると見抜いた。

「つまりあなたは、今でもバーゲスト様を欲している。自分の元から離れた彼女に、今も恋い焦がれている。そしてそれを奪った親友に、嫉妬している。
そうですね?」

と、香子がミッツの額に触れる。
そうすると黙らされる魔術が解除され、


「勝手なことぶちまけてんじゃねーぞ!!痰壺以下のクソゲスアバズレ淫売カス女共がアァーッ!!!!!」

と、たっぷりの怨嗟を叫ぶ。

「俺が未練タラタラァ!?んなわけねーだろ!!あんな犬臭ぇ尻軽クソビッチなんぞこちらからお断りだ!!」
「でも喚び出されるサーヴァントは皆マスターに大切にされてきたサーヴァントであって」
「屁理屈をこねるなーッ!!!!こねんなら小麦粉でもこねて俺に高級ナマ食パンでも作りやがれェ!!!!」

治りが遅いのだから、宝具は存分に効いている。
それが何よりの証拠だ。

つまりだ。

親友にサーヴァントを取られ、未だに未練タラタラなわけだ。

そんなショボイ理由で負けたと思うと、少し笑えてくる。

「笑ってんじゃねぇぞ激薄女ァ!!!そんなパイズリできねぇ胸で生きてる方が恥ずかしくねーのかアァン!?」
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