第18話:意外な拾い者
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持たなきゃいけないって言う心算?」
が、この言い方がかえってプレートアーマーケンタウルスのプライドを傷付けてしまう。
「死体だと……まさか、この俺を殺せるとでも?」
そんなプレートアーマーケンタウルスを視て、アムはもどかしかった。
「自分の口下手が腹立つわ。私がこの前遭った勇者マドノの危険性をちゃんと伝えない私の口下手が」
「危険性?それはまるで、この俺より勇者マドノの方が強いって言ってる様なモノじゃないか!」
グートミューティヒはアムの降伏要求に加担した。
「君も手下のザコモンスターを抱える身のボスモンスターなら、余計な無駄死にを避ける様工夫するのが筋じゃないのか?」
だが、命よりプライドを優先するプレートアーマーケンタウルスは、グートミューティヒの「無駄死」の意味を履き違えた。
「つまり、俺はもう直ぐ無駄死にをして、このダンジョンを人間共に明け渡すと?」
アムは残念そうな顔をしながら首を横に振った。
「そうじゃないそうじゃない。と言うか、牛乗りオーガの手下が皆殺しにされたって話を聴いてないの?」
「皆殺し?誰が?」
「勇者マドノが牛乗りオーガとその手下共を皆殺しにしたのよ。経験値欲しさにね」
が、プレートアーマーケンタウルスはマドノ率いる勇者一行に敗けた牛乗りオーガを鼻で笑った。
「はっ!敗けた?アイツ、そこまで貧弱だったのかよ!」
だが、アムは牛乗りオーガの敗死を笑わない。
事は既に勝敗と言う枠を大幅に越え、モンスターの存亡にまで発展しつつあるからだ。
「魔王とか言う選民詐欺野郎のモンスター過大評価発言なら、さっさと忘れなさい!今はただ、勇者マドノにこれ以上モンスターを殺させない様にする方法を捻り出す事が重要よ!」
が、プライド重視のプレートアーマーケンタウルスは、そんなアムの警告すら履き違えた。
「そんな事、この俺が勇者マドノを殺せば良いだけの話だろ」
アムは呆れ、グートミューティヒはプレートアーマーケンタウルスの過大なプライドにちょっと引いた。
「もし、マドノ達がレベル40を超えるまで君とは戦わない事を選んだら、それでも君は―――」
プレートアーマーケンタウルスはグートミューティヒの警告を最後まで聞かない。
「40!?人間如きが40の壁を超える!?寝惚けもいい加減にしろよ!」
「あんたこそ、その有り余ったプライドをいい加減にしてよ!」
その時、グートミューティヒの背後で物音がした。
「誰だ!?」
そこにいた女魔法使いを見て驚いた。
「お前は……勇者マドノと一緒にいた!」
そう……
マドノ率いる勇者一行のメンバーだったマシカルがここに到着してしまったのだ。
「君がここにいると言う事は……」
アムは最悪の事態を想定してしまった。
マドノ率いる勇者一行による経験値稼ぎを目的とした蹂躙
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