第七十六話 大天使その十
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「腐れ外道や、私が思うにソ連はな」
「ベリヤが権力握ったからか」
「そんな国やったからや」
それ故にというのだ。
「超大国になってもあっさりとな」
「崩壊したか」
「あんなんはな」
ベリヤはというのだ。
「国家のナンバーツーとかにな」
「なるとやな」
「どれだけ国が腐ってるか」
「その悪事は言うのも嫌な」
「モラルも何もないな」
「ましてそんなんが警察のトップやからな」
「国家としてどれだけ腐ってたか」
ソ連という国はというのだ。
「それでや」
「あっさり崩壊したか」
「そうかも知れんとな」
「自分は考えるか」
「時としてな」
「ベリヤのことを考えるとか」
「そや、それでボルマンもベリヤも」
二人共というのだ。
「他のナチスやソ連の要人達よりも末路は悪かった」
「そうやったな」
「因果だけやなくて」
「悪も呼んだな」
「磨と呼んでええかも知れん、この連中は悪を呼んだ」
自らの悪事によってというのだ。
「そしてや」
「そのうえでやな」
「ああなった、ボルマンは自殺して長い間遺体は正式に葬られず」
「ベリヤは泣き叫ぶ中処刑されたな」
「そうなったわ」
尚ベリヤは弁護人も自分の弁明も一切ない裁判で銃殺となったというがスラブ式に死ぬまで殴られたとも拘束された時に射殺されたともある。
「どうもな」
「あれや、悪人には因果が巡り」
芥川も中里に言った。
「極悪人にはそれに加えてな」
「悪が来るな」
「悪には悪は集まるからな」
だからだというのだ。
「それでや」
「そのうえでやな」
「その末路は尚更な」
「無残なものになるな」
「そうなってや」
実際にというのだ。
「その時に後悔するかな」
「自分の行いにやな」
「後悔もせんと」
「ああ、世を呪うな」
「まあそこまでする奴はな」
悪が来るまでの悪事を為した輩はというのだ。
「もうな」
「それこそやな」
「そや」
それでというのだ。
「反省もせんとな」
「世を呪うな」
「そうするわ」
「そやな」
中里は芥川の今の言葉に頷いた。
「そんな奴はな」
「そうするな」
「自分の非を認める奴なら」
「そこまで悪事はせんな」
「悪人でもな」
そう呼ばれる様な者達でもというのだ。
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