第3話「ファーストコンタクト&交戦」
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映シマス」
映画館スクリーンの倍はあるスクリーンに、映像は映し出される。
”それ”は、彼女に衝撃を与えるには十分過ぎるものだった。
「なんだ、これは……」
思わず息と共に、唾もゴクリっと飲み込んだ。
スクリーンに映るのは……白一色の艦。
円盤の上面に長方形の箱がくっつくようにあり、砲塔らしきものが多数存在しているのが分かる。
素人から見ても、何処からどう見ても戦闘艦にしか見えない。
艦橋らしきものは前方を見下ろすように高く、その艦橋は船体上面の後方にあることが確認出来た。
あの不明艦、わざと被弾面積を向上しているのだろうか?
「データベースに該当アリマセン。分析ノ結果、全長ハ600mクラス。艦種ハ駆逐艦カト思ワレマス」
データベースに該当しないのは当然だ、あのような艦は見たことが無い。
しかし600m級のこの武装数、…これは駆逐艦というより巡洋戦艦が正しいのではないか?
なんであれ、だ。一つ言わせて欲しい。
……宇宙人って、マジ?。
現実に存在していた事に、口元を手で覆い驚きを出来なくしたい想いでいっぱいだったが、指示を出さねばならない。
オラ、ワクワクすっぞ!……ゴホンっ、生き残る為に!
「これより、不明艦を〈クロイン〉と呼称し敵と識別。同時に第一種戦闘配置へ」
「ラジャラジャ、第一種戦闘配置」
「不明艦ヲ〈クロイン〉ト呼称シ、敵ト識別シマス」
〈クロイン〉。
この名称に、特に深い意味は無い。
ただパッと頭の中で出てきたから、そう呼称したに過ぎない。
「〈クロイン〉、観測ステーションへト移動ヲ開始」
〈クロイン〉と呼称された不明艦は移動を始めた。
「スリナム星宙域に艦隊は?」
「二つ有リマス。観測ステーション周辺、常に警戒態勢デアル戦隊規模ノブラボー艦隊ガ一つ、モウ一つハ現在〈クロイン〉へアルファ艦隊ガ接敵行動ヲ取ロウトシテオリマス」
スクリーンが二分され片方が〈クロイン〉の映像、もう片方が太陽系と呼称したこの星系の地図が映し出される。
今もスクリーンに映る〈クロイン〉は敵であるマーキング、赤い点と識別されている。
一方で、青い点が20個ほど太陽系中にあるのは、味方であることを示している。
その内の二つはスリナム星宙域にいる友軍艦隊であり、一つは観測ステーション周辺に警戒態勢のまま待機するブラボー艦隊、そしてもう一つが現在接敵行動を行っているアルファ艦隊だ。
「相手の出方をよく見てみたい、接敵行動するアルファ艦隊には〈クロイン〉へ通信を。無い場合は交戦を許可する」
まぁ無理だろうな、と自笑気味で思う。
その証拠に、だ。
「応答、ア
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