プロローグ
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『オリジナル艦の設計って難しいよ!』のプレイヤーの為に、バニラ艦つまるところのゲーム側に元々ある艦を使っても大丈夫で、バニラ艦を改造することも可能だ。
MOD要素も多々あり他作品の武器だったり、兵器だったり、キャラクターだったり色々と入れることだって出来るのだ。
ギルドに加入も可であり、その逆も可能。
更には友好ないしは親密関係である相手ギルドと、同盟締結すら出来るのだ。
だがそれも、とうに昔の事となってしまった…。
…今日が、……【WOS】最後の日――サービス停止の日である。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
【彼女】は”外”の光景を、静かに見つめていた。
眼前に広がる”外”の光景は、宇宙空間だった。
数えるのが馬鹿らしい程の大艦隊が密集し待機しており、その中には星を完全に破壊することが可能な天体兵器までもがいる。
ーー苦労したものだ…。
現在の時刻を確認する【彼女】。
視界の隅に映る時計には23:00で、サーバー停止が0:00。
サービス停止時間となれば、空想の世界は終わりを迎える。
ーーあぁ、楽しかった。
ーー給料の大半をこの世界に課金、か。
ーー10年以上もやったがその価値はあったな。
ーーあぁ、そうだ、折角だ、敵対ギルドに艦隊と超兵器を送り込むか。
折角だ、最後くらいド派手にやってやろうじゃないか
23:51:00
ーーフハハハ!見ろ、ゴミのようではないか!
ーー降伏します通知が沢山来ているな。
ーー何を言っている?降伏は受けつけない、貴様達はこの宇宙で、唯一無二の掟に背いた、これは罪人への裁きなのだ。
23:56:00
ーー……間もなく、この空想の世界は終わりを迎える。…永遠に、だ。
23:58:00
ーーあぁ、本当に終わるというのか…。
23:59:00
ーーふふっ、最後は笑ってログアウトを迎えよう、笑って、笑って……笑える訳ないだろうがッ!
23:59:10
ーー嫌だ、私はこの世界を愛しているんだ!LOVEなんだ!
ーーそうだというのに……おのれ運営め、枕元に立って呪ってやりたい!
ーーもう、残り時間は僅か、か…。
ーー時間までカウントダウンを数えるか。
【彼女】は溜め息を吐きつつ、カウントダウンを数える。
23:59:35、36、37……
ーー…サーバーが落ちたら直ぐに寝ないとな。
23:59:45、46、47……
ーーまぁ、でも、もしもではあるが、WOSの新作が発売されたら、直ぐ購入してやる。
【彼女】は目を閉じる。
ーーさらばだ、愛するWOSよ。
ーー……
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