第44話
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まさかだよな。チビ、お前も気づいてたのかよ?」
「えと、まあ…………映画と同じ動きでしたし。」
「…………?」
「映画と同じ…………?」
グリムキャッツの正体について話し合っているアーロンとフェリの会話の意味がわからなかったアニエスとリゼットはそれぞれ不思議そうな表情を浮かべた。
「ま、一旦スルーしてくれ。」
そして朝食を終えたヴァン達は宿を出た。
〜伝統地区〜
「ヴァンさん、皆さんも――――――おはようございます。」
ヴァン達が伝統地区を歩いているとシャヒーナと共に歩いているサァラが声をかけて近づいた。
「あ…………おはようございます。」
「なんだ、そっちも朝からお出かけか?」
「はい、今から打合せでベガスフィルムに行くんです。明日に向けて急ピッチで仕上げる必要があるとかで。」
「フフン、あたしもマネージャーとしてしっかり話を聞いて来るつもりだよ。えへへ、ジュディスさんやニナさんとも会えちゃうかな〜!」
「ハッ、それも狙いかよ。」
「もう…………勝手についてきて怒られても知らないんだからね?」
期待している様子のシャヒーナの話を聞いたアーロンはシャヒーナがサァラのマネージャーとして同行している理由を察し、サァラは困った表情でシャヒーナに指摘した。
「ヘーキヘーキ、それどころか監督さんに見初められちゃうかもよ!『シャヒーナ君、君こそ次代のスターになれる逸材だ!』な〜んて、言われちゃったら困るよね〜!だってもうあたしたち、あの”アルカンシェル”からもスカウトされているし!」
「え…………お二人共、あの”アルカンシェル”からスカウトされているんですか…………!?」
「”あるかんしぇる”とは一体…………?」
「帝都クロスベルで活動している有名な劇団です。その素晴らしい演技と舞踊は世界的にも有名で、クロスベルがまだ自治州だった頃からアルカンシェルの劇を観る事を目的に世界各国からわざわざクロスベルを訪れる程との事です。」
「俺も噂では聞いているぜ。特にアルカンシェルの3人の看板女優の”舞姫”達は昨日会ったトップスター二人とも互角か、下手したらそれ以上の人気があるって話らしいじゃねぇか。」
シャヒーナが語った驚愕の事実にアニエスは驚き、首を傾げているフェリにリゼットが説明し、アーロンは興味ありげな様子で自身が知っている知識を口にした。
「えへへ、しかもその”舞姫”の一人であるあのリーシャ・マオが直々にあたし達をスカウトしてくれたんだよ〜!」
「ええっ!?」
「ほう…………?」
「アルカンシェルの看板女優の一人である彼女直々のスカウトとなると、アルカンシェルの彼女達へのスカウトは
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