第44話
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したヴァンはシャヒーナは借金の事すらも知らない事を察し、サァラに確認した。
「…………今更打ち明けるなんて、とても。それに――――――今になってようやく完済の希望が出てきたところなんです。今日、お誘いをもらったフォクシーパレードの出演料さえ入れば。」
「ハッ、そういうことか。ったく…………どいつもこいつもなんでわざわざ茨の道を選ぶかねぇ?ラクして生きる方が賢いだろうに。」
(貴方も他人の事を言えないでしょうに…………)
(フフ、これがまさに”おまいう”よね♪)
脅迫状をもらってもパレードの出演をするつもりでいるサァラの事情を知って鼻を鳴らしたアーロンの指摘を聞いたマルティーナは苦笑し、ユエファはからかいの表情で呟いた。
「ハン、それはお前もだろ。簡単に割り切れるもんじゃねぇ――――――一度、心に決めちまった以上はな。…………あんたの妹なら大丈夫だ。黙ってたことは怒るかもしれねぇが、それも含めての姉心なのはわかるだろ。」
アーロンに指摘したヴァンはサァラの頭を優しくなでてサァラにフォローの言葉をかけた。
「あ…………」
「脅迫状のことはこっちに任せて明日からはパレードに集中するといい。さっきもまあ、セクシーだったがそれ以上に練り上げられた芸を感じた。ああ――――――ついでだし依頼料もいいぜ。追加報酬も貰っちまったしな。」
「…………ヴァンさん…………グスッ………はい、私、頑張りますから…………!どうか楽しみにしていてくださいね…………!」
ヴァンの気づかいに思わず涙を流したサァラは頷いて微笑みながら答えた。
(マジかよコイツ………)
(フフ、ヴァンさんもやるわね♪)
(ええ。しかもあれは無自覚ね。)
ヴァンとサァラの様子を見ていたアーロンは冷や汗をかいて表情を引き攣らせ、ユエファは感心し、マルティーナは苦笑していた。
「―――ア・ン・タ・らぁあああっ!!
するとその時怒っている様子の女性の声が聞こえるとグリムキャッツがヴァンに奇襲をしかけたが、奇襲に気づいたヴァンはすぐに自身の得物で防いだ。
「っ…………!」
「え、え…………?」
「なんだコイツ………?って、タブロイドで読んだ――――――」
グリムキャッツの登場にヴァンは表情を引き締め、サァラは困惑し、アーロンは驚いた後グリムキャッツをよく見てあることに気づいた。
「………見損なったわよ、裏解決屋…………!こんな夜更けに女の子を連れ回して、挙句の果てに泣かせるなんて…………!やっぱりロクな奴じゃなかったわね!?」
「見てたのかよ…………アンタもヒマじゃねぇだろうに。夜はとっとと寝ねぇと自慢の美貌に悪いんじゃねぇのか?」
グリムキャッツ
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