第44話
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、今宵の”真打ち”の登場です!この度、映画祭を彩るフォクシーパレードに選ばれたサルバッドきっての夜の蝶――――――サァラ嬢でございます!」
舞台にいるある人物――――――下着姿のサァラはヴァンとアーロンを見つけると目を丸くした。
「そちら方面でデビューすればここでの出演は最後かもしれません!”お持ち帰り”は難攻不落と噂の彼女、これを機会にトライしてみては!?それではミュージック・スタート!」
そして音楽が始めるとサァラはポールダンスを始め、サァラがポールダンスを始めると客達は一際大きい歓声を上げていた。
10月6日、0:30――――――
その後サァラがナイトクラブでの仕事を終えると、ヴァンとアーロンはサァラからナイトクラブで働いていた事情を聞いた。
〜歓楽街〜
「――――――借金、か。」
サァラの事情を知ったヴァンは重々しい口調で呟いた。
「…………はい…………元々私達はカルバードではなく大陸中東のある町で暮らしていました。まだ妹が幼い頃、両親が生活に困って良くない筋から借りたみたいで…………両親の死後、逃げるようにしてこちらに移り住んできたんです。」
「だが結局目ざとく見つけられて返済を迫られてるってわけだ。昼の稼ぎも合わせてもいまだ返せてねぇってことは…………相当ロクでもねぇところから借りたみてぇだな?」
サァラの話を聞き、サァラのナイトクラブでの”仕事”を思い返したアーロンはサァラの借金相手の悪質さを察し、真剣な表情でサァラに確認した。
「ふふ…………お恥ずかしい話です。」
「あ?別に恥じることでもねーだろ。身体売ってるわけでもなし――――――仮にそうでも、だからどうしたって話だが。」
「……………………最初の頃は”そういう返済方法”も迫られはしたんです。それと共和国では親の借金を放棄できる制度があることも聞いていましたし、共和国がメンフィル帝国とクロスベル帝国に占領されてそれぞれの領土になった後もその制度は続投しているとの事です。ですがどちらの方法も…………両親との絆を断ってしまうような気がして…………」
アーロンの指摘に目を丸くしたサァラは詳しい事情を説明した。
「あくまで受け継いだ踊りで、返すことを選んだってわけか。ま、ミラさえ回収できりゃ連中は文句は言わねえだろうが。」
「ハッ、だからギルドに頼むのを避けてやがったわけか。」
「はい…………尊敬していますけど放棄を勧められそうでしたので。つまらない意地、ですよね。」
「まあ、不器用だとは思うがな。――――――その様子じゃ妹には言ってなさそうだな?夜の踊り、いや借金のことすらもか。」
サァラの話を聞いてサァラの今までの様子を思い返
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