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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
EpilogueU魔導騎士? その称号は私のではなくbyオーディン
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」
「はいっ!」
続いてヴィータ、それからシャマルにシュリエルにアギトにアイリ、最後にザフィーラと勲章授与が行われた。ちなみに、みんなにフォン・セインテストを名乗らせたのは、ファミリーネームが無いと不便だと言う事もあるが、この際、家族としての証を立てておこうという考えからだ。
シュゼルヴァロードは残念ながら名乗らせるわけにはいかない。最下層魔界の貴族の性だ。名乗るには資格と覚悟が要る。現当主のルリメリアとリルメリアに認められると言う資格と、基本的に天上と仲を違えている魔族の名を負うと言う覚悟。彼女たちにはそのどちらも無い。だから私のファミリーネームを名乗らせた。
「では最後に。ラキシュ領はアムルを治める、エリーゼ・フォン・シュテルンベルク男爵。貴女には陞爵、そしてラキシュ領の下地域とイリュリア最北部のベクスバッハを合併する事で生まれる新たな領地・アムル領領主の任を授ける」
「・・・・・・・・ええええええええええッ!!?」
絶叫したエリーゼ。
陞爵
(
しょうしゃく
)
(功績で爵位が上がる事だな)くらいはあるかなぁとは思っていたが、1つの街の主から複数の街を治める領主に抜擢されるとは。周りから苦笑が起きた事でエリーゼは顔を真っ赤にして「申し訳ありません」と謝った。
それからエリーゼにも子爵を証明する勲章が授与され、式は終わった。拍手喝采で包まれた玉座の間を後にした私たちは、女中に応接室へと案内される。城に訪れてすぐクラウスと約束したからだ。茶を飲みながら待つこと十数分。クラウスが姿を見せた。
「それでは改めて。おめでとうございます、皆さん。エリーゼ子爵も陞爵おめでとうございます」
「あ、あの、クラウス殿下・・。子爵になったとは言えわたしはまだ16歳の小娘。アムルの街ひとつ治めるのも一苦労しているのが現状です。それがいきなり領主なんて・・・」
「それについてはご安心を。
王都
(
こちら
)
から教育係、もちろん女性の方を派遣します。アムル領の初代領主として何分大変かと思いますが、我々が全力で補助いたします」
「そ、そうですか。それなら大丈夫・・・だといいのですが」
エリーゼはチラチラと私に視線をやってくる。ああ、私がただの人間ならこれからも一緒に過ごして、エリーゼを手伝ってやりたい。でもダメなんだよ。私の最期は徐々に近づいて来ている。
「それでですね。皆さんに集まってもらったのは、あるお願いをしたいからなのです」
「お願い?」
「はい。・・・実は、皆さんの肖像画を描かせていただきたいのです」
話を聴けば、私たちをシュトゥラの後世に語り継いでいくために、私たちの肖像画が欲しいのだと。どうせ居なくなる私は問題ないが、シグナム達はどうしようか。もし肖像画が後世――“闇の書事件”の時にまで残った
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