魔法少女育成計画thread people
【おいおいおい】魔法の世界では常識に囚われてはいけないのですね!【アイツ消えたわ】
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「私も詳しくは分かりません。実際に原作読了済みが倒れたところを見ていませんから……」
「ですが、私たちにもさっぱりです! 本当に、いきなり倒れたんですから!」
「そ、そうっすけど……やっぱり、原因はアレしか考えられないっす」
「まぁ、それしかないでしょうね……倒れたと聞いたけど、見たところ怪我はしていないか……」
テキパキと原作読了済みの外傷を調べるジルは、不意にスキミーの方を見て、そしてメーDの方を見た。そういえば、彼女らは初対面だったはずだ。
改めて対面したジルは、メーDの持つ大きな注射器に目を移すと、再度原作読了済みの体を探った。
「あなたが彼女を治療したんですか?」
「はい! 私の魔法で、原作読了済みさんの目を治しました!」
そういうメーDは手に持った大きな注射器をジルに見やすい様に両手で抱えた。注射器の中身は未だ目に優しくない色でたぷたぷと揺れている。
メーDの魔法は「医療の奇跡を起こす魔法の注射を打てる」事だと本人は言っていた。現代医学で治療できない病気や手術しなきゃ治らないような怪我も、メーDの持つ大きな注射器で一本打つだけで治ってしまうとの事だ。
彼女の魔法があれば、難病で悩む患者も、一生後遺症に悩む患者もたちまち回復させる事が出来る。まさに医者いらずという言葉が相応しい魔法だった。
メーDはジルが来る前まで、意識を無くした原作読了済みにメーDは『気付け』の薬を打っていた。
必ず効果のある『魔法の注射』だ。魔法少女になりたての翔でも、魔法少女の魔法の万能さはある程度理解しているつもりだ。魔法少女の『魔法の注射』なら意識がない人を目覚めさせることを出来るはずだと思っていた。
しかし、原作読了済みは目覚めなかった。
突然倒れた原作読了済みの体には、目に見える異常はない。目から血が流れるというようなあからさまな怪我もなく、ただ静かに公園のベンチで横になっている。
息はしているはずだ。ジルが原作読了済みの脈を確認しているから、死んではいない。
ただそこで、まるで眠り姫のようにひっそりと眠っているのだ。
「…ファン、聞こえるか」
ジルが虚空に向けて語りかけた。いや、自身の頭の中に語りかけたのだろう。そこに掲示板があるから、はたからみれば、とても奇妙でふざけた姿だったが、翔たちにとっては、それが掲示板へ繋がるための唯一の方法だ。
602:名無しの魔法少女
ファン、聞こえるか
603:ファン
聞こえるポンよ
ついでに、事態も大体は把握したポン
604:名無しの魔法少女
それなら話が早い
ファン、この状況をどう見ているんだ
何か知っている事があったら教えて欲しい
605:ファン
そ
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