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Re:命が軽い魔法の世界でワイらは生きる
魔法少女育成計画thread people
【この】嘘だと言ってよ、魔法少女…【不運どもめ!】
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そこに、遥が姿を変えた時の情報が載っていた。
 魔法の銃と、魔法の弾丸を使った魔法。まるでファンタジーの世界だ。現実世界では、存在するはずのないものが、今そこにある。
 動揺が遥を襲う。人間は突然の出来事に対して弱い。それも、脳が理解するのを拒むほどの非現実的なことが起きれば、それはより顕著に表れる。
 だが、その動揺も、一瞬で収まった。これも、遥の魔法の力だ。

 もはや疑いようがない。遥は、魔法少女に――魔法少女『桜之(さくらの)ジル()』になったのだ。



 掲示板では、魔法少女になったと興奮していた被害者たちが落ち着き、今後のために情報を集めようとすると、ある一人の人物が名乗りを上げた。
 固定ハンドルネームを『原作読了済み』として話す彼は、この世界をあるライトノベルの世界だと述べた。
 『魔法少女育成計画』。遥はこの作品を知らないが、被害者たちの幾人かはアニメを見たことがあると言っている。
 しかし、原作を全て読んでいるのは、原作読了済みのみ。
 彼の話が本当なら、彼はこの事件を解決する鍵になりえるかもしれない。
 だが、同時に彼が遥たちの生命線ともなるということだ。
 この世界の事はよく知らないが、万が一に備えて彼を保護しなければいけない。
 それに、ほかの人たちとも合流することが出来れば、この事件に対してより深い調査が出来るはずだ。
――よし、そうするか
 今後の方針を掲示板へ打とうとすると、原作読了済みが書き込んだ。




115:原作読了済み
たすけてください
まほうしょうじょにおわれています




 原作読了済みのSOSが書き込まれてから、数十分が経った。
 どこにいるのかも分からない救助要請者に遥は頭を抱えたが、その後、原作読了済みのいる場所に行ける魔法を持った人物が掲示板に顔を出した。
 彼の魔法を使って、位置情報が分かればこちらから救助に向かえる。早速、遥は彼から原作読了済みのいる場所の住所と、近くの建物等を教えてもらった。
 方角は分かっている。空を見上げれば、未だ月は空へと浮かんで、少しずつではあるが動いている。
 こちらも、近くの神社――こっちの世界では有名な観光地であった――から今の住所が知ることが出来た。
 あとは、足で救助に向かうまでだ。

 魔法少女の身体能力は、遥――ジルの想像を大幅に超えていた。
 高く飛べば家の屋根まで飛ぶことが出来る。走れば人間の目に止まることも出来ないほどの速さで移動できる。元の世界でもこの力があれば、もう少し良い様にできると思ってしまうほどに、魔法少女の体は快適だった。
 移動を始めて十分程で目的地に着いた。
 少し大きな鉄橋がかかった河川敷。橋の向こうはビル群が並んでおり、逆にジルがいるこの場所は
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