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Re:命が軽い魔法の世界でワイらは生きる
魔法少女育成計画thread people
【作戦】いきなり遭遇してすみません!【いのちだいじに】
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はそうそうないだろう。そんな事を真面目腐った顔で言った暁には、キチガイとしてあっという間に精神異常者の仲間入りだ。
 だが、今のこの状況でそれをただと妄言と切り捨てるか。そう考えた結果、答えは否だった。
 掲示板では、ある種の集団パニックと魔法少女の名前などが入り混じってる中、光は掲示板から意識を逸らして、一つ念じてみた。

 まるで体が組み変わったかのような錯覚と同時に、ある情報が頭に混じる。
 身に覚えがないその情報が、不思議と光の中へとすっと入る。まるでそれが当たり前かのように光の中へと存在するそれに、光は数秒ほどの時間を介してから、今度こそ光の心ははち切れんばかりに動揺をした。
 見た情報。聞いたことのあるフレーズ。それは、光が現在愛読している軽く読める小説(ライトノベル)の内容に酷く酷似していた。
 いや、酷似どころの話ではない。それはまるっきり、()の本の世界観を丸ごと写し取ったかのようにそっくりだったのだ。
 心が脳の作り出す考えの渦に沈み込む。光が愛読してた『魔法少女育成計画』の世界観の魔法少女の力。もし仮に、それだけではなく、『世界』そのものを写し取ったのであれば。つまり、この世界は――

「……あまりにも、危険すぎる」

 どうしてこんなことになったのか。いくら何でもあんまりではないだろうか。くそが。なんで私が。弱音と愚痴と呪詛をぶつぶつと吐き出して、それも束の間のうちに終わった。
 ネガティブな気持ちを引きずらない。引きずれない。これも魔法少女の特性だ。こんな状況でなければ重宝しそうな特性ではあるが、悲しいかな、その魔法少女としての情報こそが光に罵詈雑言を吐き出させた原因なのだからちっとも嬉しくなかった。

 とはいえ、光が感じ取った最悪な考えも、あくまで妄想の範疇を超えない。ただの飛躍しすぎた妄想になればいいのだが、一度考え付いた嫌なことは忘れようにも忘れられなかった。そうした最悪な事も見越した上でこれからを生きなければ、いざその妄想が現実になったとしても、事が起きてからでは遅い。
 いのちだいじに、光の第一目的達成のためには、まずは人手が欲しかった。そして、人手ならちょうど光の頭の中で好き勝手に騒いでいた。



 光の考察を、掲示板に書き込む。とはいえ、そっくりそのまま書くわけではない。確証のないことを吹聴して不安を煽る必要はないし、仮に不安が恐怖へと昇格し恐怖の末に何かやらかしたんじゃ目も当てられないからだ。全員が全員そういう馬鹿ではないかもしれないが、何の法則も無しに引っ張られた集団ならばそういう馬鹿はある程度はいるだろう。これも確証のない妄想だが、最悪を想定して動いた方が幾分かはやりやすい。
 そうして掲示板が進み、ある事が判明した。どうやら、「魔法少女育成計画」の原作を知っ
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