暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第213話:花咲く前夜
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った筈。例えば……バルベルデでのオペラハウスの様な」
パヴァリア光明結社と本格的な衝突の切っ掛けともなった、バルベルデでの出来事は記憶に新しい。当時の大統領達が隠れ潜む為に用いられたオペラハウスも、直接現地に赴かなければ存在を感知する事も出来なかった。
あの時は何も見えない事が逆にその存在を浮き彫りにさせてしまっていたが、今回は上手く隠れ潜む事が出来ていたらしい。だがそれも、腕輪の起動によるアクシデントもあって意味を為さなくなってしまったようだが。
「つまりあの腕輪には、結界をブチ破る程の力があるって事か」
颯人は軽い感じに言うが、その実内心は焦りに近い感情を抱いていた。そんなものをジェネシスの連中が手にして完全に制御してしまったら、一体どんな事になるのか考えたくもない。
危機感を抱く颯人達だったが、重要な話はそれだけではなかった。
「そして、観測されたのはもう一つ」
そう言ってエルフナインがコンソールを操作すると、今度はスピーカーから不協和音に近い音が流れ始めた。あまりの不快感に颯人や奏、透なんかは思わず耳を塞いでしまった。
「うげぇ、何だこれ? 気持ちワリィ」
「な、何、これ? 音楽?」
「だとしたら、デタラメが過ぎるデス」
誰もが顔を顰める様な音であったが、そんな中でマリアとガルドだけは少し違う反応を見せていた。特にマリアは何かを深く考えるような顔をしている。
――聞いた事のない音の羅列……だけど私は何処かで……?――
「何だろうな、この感覚……嫌なんだが嫌じゃない……んん?」
首を傾げるガルドだったが、音は不意に止められた。ガルド達が顔を上げると、エルフナインはこの音に関する話を始めた。
「音の正体については、目下のところ調査中。ですが、これらの情報を総合的に判断して、ジェネシスないし錬金術師3人に大きな動きがあったと予測します」
「やはり、こちらから打って出るべき頃合いだな」
今までは後手に回ってばかりだったS.O.N.G.一行。だがそれもここまでの話であった。
「でも、打って出るってどうやってですか?」
「相変わらず、連中の居場所は分かんねえんだぞ? またヴィジョン使ってみるか?」
颯人が両手を肩の高さに上げながらそう言いつつ、発令所の中を見渡し輝彦の姿を探した。ヴィジョンの指輪は輝彦が持っている。過去現在未来の情景を見る為には、彼の協力が不可欠なのである。
「父さん、ヴィジョンの指輪は?」
「使ってもいいが、今はその必要はない。そうだろ、風鳴 弦十郎?」
「うむ。マリア君」
何か含みを持たせる輝彦の言葉に、弦十郎は頷くとマリアを呼んだ。呼ばれたマリアは彼の隣に立ち、懐から小さな機械を取り出して説明した。
「さ
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