第八十二話 三人でのひのきしんその十六
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「そうなんですが」
「そうなのね」
「ちっちってそうなのね」
「はい、長池先輩は」
今は特にこの方のことなので思いました。
「物凄くよくしてもらいましたし」
「高校一年の時ね」
「ちっち同じお部屋だったし」
「寮に入ってばかりで」
あの時のことは忘れられないです。
「右も左もわからなかったのに」
「美樹ちゃん親切で」
「笑顔で案内してくれたのよね」
「その時からずっと凄く優しくしてくれて」
いつもにこにことして怒ることなんてなくてです。
「私もこうありたいって思っています」
「今もなのね」
「ちっちはそう思ってるのね」
「はい」
まさにその通りです。
「今も」
「そうなのね」
「あの娘はちっちのひながたなのね」
「そうです、尊敬している人の一人ですから」
「そう言われるとね」
「私達は結構戸惑うわ」
先輩達は私に少し苦笑いで言われました。
「尊敬してるって言われたらね」
「あの娘をね」
「私達に言っても驚くわよ」
「尊敬される様な人かって」
「そうですか、何かです」
ここで私はまたあのこのことを思い出しました、それで先輩達にお話しました。
「新一君の親戚の人は他の人に自分を尊敬しろって真顔で言うそうですが」
「いや、それ普通言わないから」
「常識ある人はね」
即座の返事でした。
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