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金木犀の許嫁
第二十八話 二人一緒にその十一

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「人がね」
「いるので」
「そちらでもね」
 学歴でもというのだ。
「人は選ばないことよ」
「それが大事ですね」
「その人自身を見る」
「それが大事ですね」
「性格をね」
「大事なのはそうですね」
「お金があっても」 
 そうであってもというのだ。
「そんなのあっという間にね」
「なくなりますね」
「幾らあっても」
 金はというのだ。
「これはね」
「すぐになくなりますね」
「だからね」
「人はお金でもないですね」
「お金だけの人生とかね」
 真昼は曇った顔で話した。
「正直言って無意味よ」
「すぐになくなるものなのね」
「必要よ」
 このことは事実だというのだ。
「生きる為にね」
「あるといいですね」
「ええ、けれどね」
「お金だけじゃないですね」
「それでお金だけの人生なんてね」
 それはというと。
「儚いと言えばね」
「儚いですね」
「そう思うわ」
 夜空は自分の考えを述べた。
「本当に」
「そうですね」
「しかし」
 こうもだ、夜空は言った。
「大事なのは使い方よね」
「お金は」
「無駄遣いしないで」
 そうであってというのだ。
「使うべき時にね」
「使うことですね」
「それでケチであっても」 
 それでもというのだ。
「卑しい感じのケチはね」
「よくないですね」
「それで最悪なのは」
 そうした者はというと。
「あれよ、自分には使うけれど」
「他の人には使わない」
「自分はお金ないのに贅沢して」
 それでというのだ。
「借金までして他の人にはね」
「使わないんですね」
「そうした人はね」
 それこそというのだ。
「最悪よね」
「そんな人もいるわね」
 真昼も言ってきた。
「実際に」
「そうよね」
「お金なくて」
「それでいてね」
「自分のものはいいもので」
「それでも他の人にはね」
「全く使わなくて」
 そうであってというのだ。
「それでね」
「借金までする」
「それで借金は親戚の人達に迷惑かけるとか」
「そんな人いるわね」
「典型的な駄目人間よね」
「そうなったらね」 
 それこそというのだ。
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