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金木犀の許嫁
第二十八話 二人一緒にその十

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「一緒にいたいのは」
「そうよね」
「佐京君はね」
 夜空は自分の許嫁の話を姉にした。
「そうしたことはね」
「全部合格ね」
「真面目だからね」
 そうした性格だからだというのだ。
「暴力とか全然ないし」
「いいことよね」
「それでね」
 そのうえでというのだ。
「優しいし穏やかだから」
「いいわね」
「お姉ちゃんもね」
「そうした人じゃなかったら」
「お見合いでもね」
「お断りした方がいいわね」
「例えば酒乱で暴力や浮気ばかりの人とか」
 こうした輩は何処にも存在する、当然結婚すれば不幸なことになるのは言うまでもないことである。
「思いやりがなくて感謝しない人も」
「駄目よね」
「高圧的な人もね」
「偉そうに言う人ね」
「そうした人達もね」
 絶対にというのだ。
「よくないから」
「そうよね」
 真昼も確かにと頷いた。
「人は見ないとね」
「早く決めないとじゃなくて」
「じっくり見極めることね」
「そうしないとね」
「不幸になるわね」
「よく言われるしね」
「じゃあお見合いの時は」
「本当にね」
 実際にというのだ。
「よく見るわ」
「そうするわね」
「私もね」
「何かね」
 夜空は姉に真顔でこうも話した。
「お仕事でね」
「人を選ばないことね」
「そうも言われてるわね」
「そうね、お仕事で性格決まらないしね」
「学校の先生でもね」
「いい人はならないっていっても」
「いい人もいるから」
 質の悪い輩が多いと呼ばれる仕事でもというのだ。
「だからね」
「お仕事で人を見ないことね」
「絶対にね」
「若しお仕事で人を選びますと」
 白華も言ってきた。
「不幸になりますね」
「そうなるわ」
 夜空は白華にも答えた。
「だからね」
「お仕事では人を選ばない」
「その人自身を見極めないと駄目よ」
「そういうことですね」
「立場や学歴でもね」
「選んだら駄目ですね」
「学歴もね」
 これもというのだ。
「その人を決めるか」
「決めないですね」
「学歴あってもね」
「酷い人いますね」
「もうどうしようもない」
 そう言っていいまでのというのだ。
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