第二十五話 邪悪な者達その十二
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「回転寿司にはうどんもあるが」
「そちらも食うか」
「そうだな」
コウの言葉に頷いた、そして実際にかけうどんを注文するとすぐに来たので食べた。そうしてからまた言った。
「うどんも美味いな」
「そうか」
「ああ、本格的だ」
「そう、美味しくないと」
太風舘はコウにまさにと言った。
「売れないからね」
「だからか」
「お店も必死に努力して」
そうしてというのだ。
「美味しいもの出してるよ」
「そうなんだな」
「それでおうどんもね」
今コウが食べているそちらもというのだ。
「美味しいんだよ」
「そういうことか」
「そう、茶椀蒸しも」
立風舘はそちらを食べつつ言った。
「美味しいよ」
「そうか」
「だからね」
それでというのだ。
「よかったらそちらも食べて」
「次はそちらを注文するか」
「こんな美味い寿司を食えるなんていいな」
ラッキーは満面の笑顔で鮭を食べながら言った。
「ラッキーだよ」
「全くだ」
黒服の五色田は鰻を食べつつ続いた。
「美味いものを食える」
「それってな」
「幸せでだ」
「ラッキーだよな」
「そうだ」
まさにというのだ。
「そう言うべきだ」
「そうだよな」
「それでだ」
黒服の五色田はさらに言った。
「食っていくぞ、幸せをな」
「幸運をな」
「皆でな」
「そうしような、しかし」
ラッキーは穴子も食べて言った。
「こうして色々なもの食えるのもいいな」
「お寿司はね」
今度は白い服の五色田が応えた。
「そうよね」
「そうだよな」
「うん、ただね」
「ただ?どうしたんだ?」
「いや、お店ではね」
白い服の五色田は納豆巻きを食べつつ言った。
「マナーを守って食べないとね」
「それは常識だよな」
「絶対に守るべきね」
「そうだろ」
「そこは本当に守らないとね」
「全くだよ、そんなことはね」
ステイシーも言うことだった、それも強く。
「誰もが守っているよ」
「そうだね」
「何があってもちゃんとマナーは守る」
「そうして食べないとね」
「俺達も迷惑だって言われてるけれどな」
ソノロクが言ってきた。
「そうしたマナーはな」
「守ってるよな」
「人としてな」
ラッキーにいくらを食べつつ真剣そのものの顔で言った、そこには確かな信念さえ存在しているのが見えた。
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