第二十五話 邪悪な者達その十一
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「特別なものって考えることはないのよ」
「高級料理とか」
「別にね」
「普通のお寿司屋さんは高いし」
オトはこう言った。
「それに入られる数も限られてるけれど」
「そう、普通のお寿司屋さんは案外大勢の人には向いていないんだよ」
また高尾が話した。
「職人さんが一人一人握るしね」
「そうよね」
「ああ、そうだな」
オトに続いてカナロも頷いた。
「普通のお寿司屋さんはな」
「そうした風ね」
「けれど回転寿司だとな」
「どんどん出て来て」
「注文してもすぐ来るしな」
「お店も大人数で行ってもね」
「問題ないな、しかも美味い」
カナロは腕を組んで言い切った。
「本当に馬鹿に出来ないな」
「そうね」
「だからね」
高尾はさらに語った。
「回転寿司に行こう」
「皆で」
「そうしよう」
そして一行は高尾が勧めるその寿司屋に全員で行ってそれぞれ寿司を食べた、桃井はまずは卵焼きの握りを食べて言った。
「美味い」
「そうね」
隣にいる鬼頭は鮪を食べて頷いて言った。
「このお店確かにね」
「美味いな」
「ええ、あんたがそう言う位にね」
「俺は嘘は言わないからな」
「こうした時も素直に言うしね」
「さもないと死ぬからな」
「そうよね」
「だからだ」
その為にというのだ。
「しっかりと言う」
「それが困る時もあるけれどね」
「だが美味いならな」
本当にそうならというのだ。
「正直にだ」
「言うわね」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「この寿司はな」
「美味しいわね」
「幾らでも食える」
言いつつ今度はコハダを食べる。
「本当にな」
「私もよ、というか高校生で回転寿司もね」
「そうは食わないか」
「お金の問題でね」
「漫画で稼いでいないか」
「そんなの貯金してるから」
だからだというのだ。
「そうはね」
「行っていないか」
「そうよ」
「そうか、なら外で食うのは何だ」
「ハンバーガーとかドーナツとかラーメンとかよ」
「そうしたものか、どれも美味いな」
「お蕎麦とかもね」
「そうしたものも美味いな」
トウは鰯を食べながら言った。
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