第17話:遅参勇者と焦る魔女B
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「お前もういらねぇわ パーティー抜けろよ」
マシカルは、ぽかんと口を開けた。
マドノのこの台詞の発端は、グートミューティヒに敗けた理由について話し合う……筈だったのだが……
他の3人がゴーストタイプのポケモンであるムウマにダメージを与える事が出来なかったにもかかわらず、それを棚に上げてグートミューティヒとの戦いにおいて最も攻撃回数が少ないマシカルを戦力外通告及び追放を宣言したのだ。
「ちょっと!私が抜けたら遠距離担当はどうすんのよ!?」
だが、この抗議がかえってマシカルを追い詰めてしまった。
「寧ろ、ンレボウの攻撃回数を悪戯に減らしてるのは誰だ?」
マシカルは返す言葉が無かった。
何故なら、上級魔法の詠唱時間が長過ぎるからだ。
早口の練習をするなど、マシカルなりにこの欠点を克服しようと努力していたが、結局、グートミューティヒにはこの欠点を隠しきれずに利用されてしまった。
その結果、マシカルは黒魔法でマドノを支援する事が出来なかった。
その後もマシカルは反論の言葉を脳内から探し出そうとするが、対グートミューティヒ戦から何も学んでいないマドノ達は、ンレボウの攻撃回数を減らすだけのマシカルを忌み嫌った。
「結局、魔法で時間潰しするより物理で攻撃した方が有効って事だな」
「私も、私の攻撃回数を減らすマシカルの事を良く思っていませんでした」
「胸も小さいしな」
「ちょ!?ちょっとぉ―――」
フノクが言った貧乳批判が戦闘に全く関係無いと言うツッコミをする余裕も無いマシカルは、なんとかマドノの考えを変えようと必死に言い訳を捻りだそうとするが、
「マシカル、お前はもうパーティー抜けろよ。代わりにアーチャーでも仲間にするからさ」
結局、マシカルへの最後通牒は覆らず……
マドノ達3人はマシカルを置いて早々に酒場を後にした。
その背に後ろ髪を引かれる様子は一切無く……
マシカル追放後、未練がましいマシカルはバレない様にマドノ達を尾行した。
いずれは遠距離攻撃が出来る人物が必要になる!
と言う安易な希望を抱えながら……
で、早速飛行出来るモンスターがマドノ達に立ち塞がった。
(良し!チャンス!)
そう思い、マシカルは魔法の詠唱を始めた。
しかし……
「チチチチチチチチ!」
マドノの挑発的な態度に腹を立てたジャンボファルコンは、空から攻撃すれば良いのにわざわざ地上に降りたのである。
(え!?何で!?)
で、結局、飛行と言う武器を短絡的な怒りで捨てたジャンボファルコンは、マドノ達に完膚なきまでに叩きのめされた。
(何してくれてんのよ!此処で私が華麗に魔法で!アホかあいつは!)
その後も、遠くからマドノ達を尾行しながら挽回のチャンスを待っていたが、レベルが30を超えている上にマドノが経験値至上主義なのもあってか、マドノ
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