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ハッピークローバー
第百三十六話 閉会式の前にその十五
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「それこそ」
「そうよね」
「まあ私達は友達よね」
「ええ、小さい頃からのね」
「幼馴染み同士で」
「いつも一緒にいるわね」
「本当にお友達ね」
 自分達はというのだ。
「紛れもなく」
「それはそうね」
「けれどそれがステータスか」
「違うしね」
 一華も言った。
「やっぱり」
「その人の人格にはね」
「関係ないわね」
「考えてみたらね」
「よくね」
 一華は世間の話をした。
「お友達が多いと」
「凄いってなるわね」
「そうだけれど」
「考えてみたら」
「そこはね」 
 どうにもというのだった。
「違うわね」
「その人の人格には関係ないわ
「性格が悪くてね」
 富美子はこう言った。
「嫌われてね」
「お友達いないのはあるけれど」
「それでもよね」
「その場合は何が問題か」
「性格が悪いことよね」
「そっちが問題よね」
「はっきり言ってね」
 まさにというのだ。
「そちらが問題で」
「性格がどうかで」
「嫌われるのが問題よね」
「性格でね」
「いや、本当にね」 
 富美子はさらに言った、深く考える顔になってそのうえで一華に対して真剣に話をしていっている。
「性格よね」
「大事なのはね」
「意地悪だったりね」
「そんなのだとね」 
 一華も言った。
「もうね」
「一緒にいたくないからね」
「そう、それでお友達がいないのはね」
「あるわね、けれどね」
「けれど?」
「その人が成績悪いとかね」
 学校のそれがというのだ。
「そういうのはね」
「友達になりたくないとか」
「そういうのじゃないわよね」
「それはね」
 富美子の言葉に確かにという顔で頷いた。
「学校の勉強と性格もね」
「別ものよね」
「学校の成績がよくても」
 それでもというのだ。
「性格悪いとね」
「一緒にいたくないしね」
「逆に成績が悪くてもね」
 そうであってもというのだ。
「性格がいいとね」
「お付き合いしたくなるしね」
「そうそう」
「性格ね、お友達がいなくても」
 富美子はあらためて言った。
「その人の価値は決まらない」
「価値は性格ね」
「本当に、お金でもないしね」
「お金減るし」
「無駄遣いするとすぐにね」
 こう一華に返した。
「驕る何とやらで」
「すぐに減るわね」
「考えてみたら平家もね」
「驕るね」
「凄かったのにね」
 まさにこの世の栄華を極めたがというのだ。
「あっという間にね」
「落ちたわね」
「あちこちで叛乱が起こって」
「頼朝さんも出て来て」
 命を助けた彼がだ。
「それでね」
「清盛さんが死んで」
「そこからは」
 まさにというのだ。
「転落だったわね」
「都落ちからね」
「負け続け
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