第八十二話 三人でのひのきしんその十三
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「そのことああした子が知ったら」
「動かない筈がないわね」
「実際に動いて」
そうしてです。
「それで酷いことになっています」
「あの娘も実家の教会の信者さんからも言われてるのね」
「そんなことしたら駄目って」
「それで大教会の人達からも」
「そうしたことしたって」
「あの、人は間違えますけれど」
このことはどうしてもあります。
「悪いこともして。それでも」
「そのことを人に言い回る」
「尾ひれまで付けて」
「やってないことまで事実みたいに言って」
「それでっていうのはっていうのね」
「酷過ぎますから」
悪いことをしたら報いを受けるものでもです。
「幾ら何でも。それで長池先輩については」
「特になのね」
「言い回ってるのね」
「嫌いな人の嫌がることは徹底的にする」
それがです。
「新一君ですから」
「普段はそうじゃないのよね」
佐野先輩はどうかというお顔で私に尋ねられました。
「嫌いじゃない相手には」
「嫌いじゃない相手自体は少ないですね」
どうもです。
「そうだといつも褒めます」
「それでいいことばかり言うのね」
「行いも」
見ているとそうです。
「物凄く親切で礼儀正しいです」
「そうなのね」
「それが嫌いですと」
真逆になってです。
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