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夢幻水滸伝
第三百五十八話 迅速な集結その十

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 トウェインはジープで部隊を見回りつつ空を見上げた、そして共に乗る犬人の参謀に対してこう言った。
「高空におるな」
「偵察機がですね」
「そや、まだ宣戦布告もしてへんけどな」
「それでもですね」
「偵察してるわ」
 自分の目に映る四発のそれを見て話した。
「隠れてな」
「今は迎撃出来へんですね」
「正式に宣戦布告してへんからな」
「どちらも」
「それでや」 
 二人はジープの後部座席に座っている、トウェインは隣の席の参謀に話した。
「偵察しててもな」
「何も出来へんですね」
「そや、それでこっちもな」
「偵察機を出していますね」
「それと偵察隊もな」
「そうしていますね」
「戦ははじまってなくてもな」
 それでもというのだ。
「偵察はや」
「必要ですね」
「戦にはな、こっちがやることはな」
「相手もするもので」
「メルヴィルもああしてや」
「偵察を行っていますね」
「開戦前からな」
 まだ干戈を交えると宣言していないがというのだ。
「そうしてるわ」
「左様ですね」
「それでやが」
 トウェインは参謀にさらに言った。
「近いうちにお互いにや」
「互いの境界線に出てですね」
「そうしてな」 
 そのうえでというのだ。
「宣戦布告するわ」
「そうされますね」
「そしてや」
「戦いますね」
「そうするわ、陸に空にや」
「海でも」
「まさに全面戦争や」
 それに入るというのだ。
「このポートアーサーでな」
「そうしますね」
「そや、それで空軍に水軍もや」
「集結させていますね」
「それはもうすぐ終わる、将兵にや」
「兵器も武器も」
「そして物資もな」 
 その全てがというのだ。
「集結し終わるわ」
「そうなれば」
「開戦や、そして全力でや」
「戦いますね」
「それで出来るだけな」
「短期で、ですね」
「終わらせるで」
 その戦をというのだ。
「ええな」
「わかりました」
 確かな顔でだ、参謀も頷いた。
「では我々も」
「働いてもらうで」
「そうさせて頂きます」
「そういうことでな、このジープもな」
 今自分達が乗っている車両の話もした。
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