第二十八話 二人一緒にその四
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「本当にね」
「それじゃあ」
「一緒に入る?」
「コンプレックスは感じないことにしましたが」
それでもとだ、白華は真昼に答えた。
「今は一人で」
「入りたいのね」
「最後に入りまして」
そうしてというのだ。
「お風呂掃除させてもらいます」
「それは私がやるから」
朝華が言ってきた。
「安心してね」
「いや、私がやるわよ」
「それ早く言って、私がやるから」
夜空だけでなく真昼も言ってきた。
「そうそう、お風呂掃除あったわ」
「神戸じゃ交代でやってるけれど」
「いいわよ、あんた達かなり飲んだし」
娘達にこう返した。
「いいわ」
「いいの?」
「そうなの?」
「白華ちゃんもね」
彼女もというのだ。
「ゆっくり入って」
「そうですか」
「そしてね」
それでというのだ。
「後はゆっくりしてね」
「それでいいですわ」
「いいわ」
また答えたのだった。
「ゆっくりして」
「そこまで言われるなら」
「そうよ、あとね」
「あと?」
「明日の朝は何が食べたいのかしら」
朝華は白華に微笑んで尋ねた。
「それで」
「ええと、それは」
そう言われるとだ、白華は実は今の今まで明日の朝食については考えていなかったので戸惑って答えた。
「何でもです」
「いいの?」
「はい」
こう答えたのだった。
「別に」
「そうなのね」
「はい」
そうだというのだ。
「何でも食べますから」
「納豆でも?」
「食べます」
一言で答えた。
「さっきの納豆巻きも美味しかったです」
「納豆ってね」
朝華は自分が出したこの食べものについて話した。
「関西だとまだね」
「嫌いな人多いですか」
「まだ結構ね」
「うちは違いまして」
猿飛家はというのだ。
「本当にです」
「食べるのね」
「はい」
そうだというのだ。
「好きです」
「俺もです」
佐京も言ってきた。
「納豆好きです」
「そうなのね」
「何でも食べまして」
「納豆もなのね」
「そうです」
「いいことだよ、ただ考えてみたら」
秀樹は兄妹の返事に微笑んで頷きつつふと気付いた顔になって言った。
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