第二十五話 邪悪な者達その九
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「とてもな」
「そう、彼等はね」
「そこまではしないな」
「僕達と戦っているけれど」
それでもというのだ。
「そこまで残虐でも悪辣でも冷酷でもないよ」
「そうだな」
「心のストッパーがあるというか」
そうしたものでというのだ。
「彼等なりのモラルがあるよ」
「その通りだな」
「モラルがなくて自分達だけじゃないよ」
「他の人間への気遣いもあるな」
「彼等にしてもね」
「二元の心だよ」
高尾はそれだと指摘した。
「それがあるかないかだよ」
「違いはだな」
「僕達が主に戦っている面々にはそれがあってね」
「ダグデド達にはないな」
「もう完全にね」
それこそというのだ。
「抜け落ちているよ」
「そうしたものがだな」
「人間として最も大事なものだけれど」
そうであるがというのだ。
「そうしたものがね」
「ないな」
「完全にね、だから僕も思うよ」
「あいつ等をか」
「待ってね」
そうしてというのだ。
「出て来たら」
「即刻だな」
「皆で全力で戦って」
「倒すことだな」
「そうだよ」
まさにというのだ。
「本当にね」
「そうすることだな」
「そして」
それにというのだった。
「それからギャングラー達とどうしていくか」
「そうなるな」
「そうだよ、まだ彼等とは会話が出来るしね」
「ああ、プラジア達とは会話は出来ない」
ハイドはここでこう言った。
「それは知能の問題じゃない」
「相手の人格だね」
「悪意に満ちている奴だとな」
「もう会話なんてね」
「出来ないな」
「説得なんてこともね」
高尾はハイドに明るいが強い声で言った。
「無理だよ」
「悪意の塊だとな」
「もうね」
それこそというのだ。
「全くだよ」
「出来ないな」
「それが出来たら」
会話がというのだ。
「本当にね」
「苦労しないな」
「だからね」
それでというのだ。
「彼等とはまだ会話も出来るし」
「まずはプラジア達だな」
「そうしていこう」
「そうだな」
ハイドも確かにと頷いた。
「まずはな」
「悪意ある相手をどうにかしよう」
「俺達の全力でな」
「さて、もう結論は出たし」
あらためてだ、高尾は言った。
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