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星河の覇皇
第八十七部第一章 シャイターンの復活その二十二

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「軍人ではない」
「確か元軍人でしたね
「日本軍の士官でしたね」
「少しの間でしたが」
「そうだが軍人の要素はほぼなくだ」
 そうしてというのだ。
「政治家としての要素がだ」
「大きいですか」
「それが八条長官ですか」
「そこが傑物でもですね」
「重要なことですね」
「そうだ、戦争を政治家として考え」
 そうしてというのだ。
「戦略も考えている、政治の中の戦略だ」
「そして戦争ですか」
「あの御仁にとって戦争は政治の中にあるものですか」
「そうした考えの方ですか」
「事実戦争は政治の中にある」
 このことは事実だともだ、アッディーンは述べた。否定せず肯定しそのうえで八条についてさらに話した。
「軍人が行うものでもな」
「政治の中にあり」
「そこから考え動くものですか」
「そうしたものですか」
「そうだ、だがあまりにも政治家の要素のみになるとな」
 軍人の要素がなくというのだ。
「現実として考えられなくなる可能性がある」
「現場にいないからですね」
「だからこそですね」
「そこに問題が出ますか」
「何かと」
「政治家が政治的視点から戦場に介入するとだ」
 そうなればとだ、アッディーンは話した。
「いいことは何もないな」
「はい、まさに」
「その時は敗北の時です」
「どれだけ優勢でもです」
「そこから敗北につながることもあります」
「それが問題だ、まして連合は文民の力が強い国だ」
 連合のこの特質も話した。
「軍人も市民でありな」
「軍人以外の者は文民であり」
「一般市民の殆どが文民ですね」
「その彼等が選挙で投票し意見を言い」
「そして政治家も選びますね」
「では八条長官も」
「彼はそれはしそうにないがな」
 八条の場合はというのだ。
「だが政治家であることが特徴だ」
「あの御仁はですか」
「政治家として戦争を見ている」
「そして考えている」
「それが特徴ですか」
「そう見ている、彼が見ている連合とは戦いたくない」
 こうもだ、アッディーンは述べた。
「出来る限りな」
「国力は巨大ですし」
「数も多いです」
「そして装備もかなりのものです」
「物資も豊富ですし」
「そう考えるとな」
 まさにというのだ。
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