暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第212話:揺れ動く心
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念話を飛ばしてきたメデューサだった。どこからかこの場の様子を伺っているのか、その声色には明らかにヴァネッサの裏切りを警戒した何かが感じられた。
『分かっているとは思うが、もしワイズマン様に逆らう様な事があれば……』
『分かってる! 分かってるからッ!』
『ならば良い』
それっきり、メデューサの声は聞こえなくなった。念話は切ったが、それでもまだ何処かで自分の様子を伺っているだろうメデューサの姿を想像してヴァネッサの顔が鉛を飲み込んだように歪む。
彼女の表情を見て、奏は風向きが悪くなってきたのを感じマリアと共に響の方へと向かおうとした。
だがその前にヴァネッサが響に対してアクションを起こした。
「そうね、降参するわ。まともにやっても勝てそうにないしね」
そう言って着ているジャケットのファスナーを下ろし始めたヴァネッサに、今度は響の方が狼狽えた。服の上からでも分かるスタイルを曝け出そうとする彼女に、そっち方面の免疫がほぼ皆無な響は動揺を隠せなかった。
「……分かり合いましょう?」
「えぇっ!? ちょちょ、そこまで分かり合うつもりは……!?」
「アイツ……!」
ファスナーを下ろし、胸元を露にしたヴァネッサに響は顔を真っ赤にして手で顔を覆いながら指の隙間からその様子を見る。その所為か、響の目にはヴァネッサの服の下の様子が正しく見えていなかった。
奏はそんな響をフォローした。彼女はヴァネッサの仕草などから、それが明らかなフェイクであり騙し討ちの為の布石であると気付いたのである。
その読みは正しく、露わになったヴァネッサの胸元からは2発のミサイルが発射され響へと突き進む。手で顔を覆っていた響は反応が遅れ、気付いた時にはもうミサイルは目の前に迫っていた。
「ッ!?」
「させるかッ!」
あわやと言うところで、奏が響きの前に立ち塞がりアームドギアを盾にミサイルを防いだ。流石にヘリや戦闘機に搭載されている物に比べると威力は劣るのか、着弾の瞬間僅かに踏ん張った足が後ろに押される程度で済んだ。多分奏が防がなくても、シンフォギアの防御機構で耐えきる事は出来たかもしれない。
「ッ!」
「奏さんッ!?」
「あぁ心配すんな。それより……おいお前ッ!」
自分の所為で奏に迷惑が掛かったかと不安になる響を宥めつつ、今度は奏がヴァネッサに話し掛けた。油断を見せない奏の姿に、今度は響ほど簡単にはいかない事を察してヴァネッサが表情を険しくする。
「お前ら、何でジェネシスの連中に加担してる? アイツらがどういう連中か分かってんだろ?」
「だったら何? だからあなた達を信用しろって?」
ヴァネッサは努めて内心を表に出さない様に気を付けながら奏に応対した。今もメデューサが何処からか見てい
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